ネットを活用した電子書籍の流通や利用をテーマにした第1回ARGフォーラム「この先にある本のかたち」が17日、都内千代田区の国立情報学研究所で開かれ、出版関係者や研究者ら約400人が参加した。電子書籍の普及を目指す任意団体アカデミックリソースガイドが主催したもので、長尾真・国会図書館長ら4氏が電子書籍のあり方について講演した=写真。 冒頭、基調講演に立った国会図書館長の長尾真氏は、6月の著作権法改正でデジタル化されたネット上の公共情報を著作権者の許諾なしに国会図書館が収集できるようになったことを紹介。「現在の納本制度は国会図書館への書籍の納本を義務付けているが、古い書籍の劣化が避けられない。デジタル化によって電子書籍からのコピーも可能になる」と説明した。 また、自宅に居ながら誰でも利用が可能な電子図書館への期待に触れて、「電子図書館では書名や著者名だけでなく、本文中の単語など自由に本の中を検