特許庁は、商標登録の対象について、現在は登録が認められていない音や動画などに拡大する方向で検討を進めている。テレビやインターネットの広告で用いられる独自の音声付きの動画を、企業は独占的に利用できるようになる。欧米などではすでに音や動画の商標登録が認められており、国際的な標準に近付けるのが狙いだ。 産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)の知的財産政策部会が年明けに意見をまとめる予定で、2010年にも商標法改正案を国会に提出する見通し。 インターネットの普及などに伴って、音や動画を利用して自社の商品やサービスをアピールする宣伝・広告などが増えている。例えば、かつてソニーがテレビコマーシャルに使っていた「イッツ・ア・ソニー」や、トヨタの「ドライブ・ユア・ドリームズ」が有名だ。 しかし、日本では現在、文字や図形などによる伝統的な商標しか認められていない。欧米ではすでに、音や動きが商標法による保護の