セルジャン・オズジャン(英ポーツマス大学准教授)、ジョー・セコン(同上級講師)、オレクサンドラ・オズジャン(同講師) <対話型AIが生成したコンテンツの著作者はいまだ定まっていない。強大なAI開発者が途方もない影響力を持つ暗い未来もあり得る> 対話型AI(人工知能)「チャットGPT」は人間が作ったかのように自然なコンテンツを生成する。多くの用途が想定される期待の技術だが、その目覚ましい能力は重大な疑問も投げかける。すなわち、AIが作ったコンテンツは誰のものなのか。 イギリスでは、コンピューターによる生成物は「1988年著作権・意匠・特許法(CDPA)」に基づき「人間の作者が存在しない状況でコンピューターが生成したもの」と定義される。AIが自動生成したコンテンツも著作権で保護される対象になり得ることを、CDPAは示唆している。 だが対話型AIが何を基にして回答を生成したかを突き止めるのは難し