9月29日の堺市長選で日本維新の会系候補が敗れた影響が早くも政界に波及している。民主党など他の野党は相次いで「大阪都構想」を見直すべきだと表明、都構想実現を掲げる橋下徹維新共同代表(大阪市長)の影響力を弱めようと攻撃を強める構えだ。これに対し、維新側は市長選の結果と国政は別だと予防線を張り、首相官邸サイドも維新との連携維持に努める姿勢を示した。 「地域主権を推し進めることがイコール都構想ではない。大阪都構想は堺市民に否定された。都構想でない地域主権を推し進めていかなければならない」 民主党の海江田万里代表は30日、都内で記者団に対し、大阪都構想を完全に否定した。海江田氏は、憲法観の違いからもともと維新に距離を置く姿勢をみせていたが、堺市長選の結果を受けて一気に攻勢に出た。 橋下氏とそりが合わないみんなの党の渡辺喜美代表も「堺市解体論にくみしなかった有権者の審判を真摯に受け止め、今後の大都市
大阪府堺市長選で「大阪都構想」に反対する現職の竹山修身(おさみ)市長が再選を果たした。 都構想を掲げ、大阪維新の会の新人候補を立てた橋下徹大阪市長にとっては大きな打撃だ。大阪府内の首長選では初の敗北でもある。 橋下氏は「代表として重大な責任がある」と語ったうえで、日本維新の会共同代表の辞任などは否定した。だが、自身の求心力低下に加え、国政レベルで維新の影響力が弱まることも避けられまい。 維新は野党再編の核としての期待も集めてきた。自民党の「1強多弱」と呼ばれる状況下で埋没するのではなく、党立て直しに取り組むことが急務である。 大阪都構想は理念の段階で、まだ具体的な制度設計も区割りもできていない。竹山市長の「堺がなくなる」という訴えが支持された形だ。橋下氏は「(都構想が)誤解された」と反論するが、説明不足や対抗馬擁立の手法が堺市民の反発を招いた面もあるだろう。 橋下氏は堺市抜きでも大阪府・大
無党派66%が竹山氏=全年代で西林氏上回る−堺市長選 無党派66%が竹山氏=全年代で西林氏上回る−堺市長選 29日投開票の堺市長選で時事通信が実施した出口調査によると、竹山修身氏は自民党支持層の71%、民主党支持層の78%の票を集めた。西林克敏氏は日本維新の会支持層の93%を固めたが、竹山氏は「支持政党なし」と答えた無党派層の66%の票を獲得。公明党支持層の87%、共産党支持層の77%も竹山氏に投票した。 年代別でも、竹山氏は全ての年代で西林氏を上回った。20代で65%、30代で62%、40代で60%とそれぞれ6割以上の票を得たほか、50代〜70代以上の各年代でも6割近くが支持した。 一方、「大阪都」構想に「反対」と答えた人の96%は竹山氏、「賛成」と答えた人の93%は西林氏に投票。「どちらとも言えない」と答えた人は、竹山氏54%、西林氏44%と分かれた。 出口調査は、市内10カ所の
任期満了に伴う堺市長選は29日、投票が行われ、無所属現職の竹山修身(おさみ)氏(63)=民主推薦、自民支持=が、日本維新の会傘下の地域政党「大阪維新の会」公認で元堺市議の新人、西林克敏氏(43)を破っての再選を確実にした。 竹山氏当確の一報を受けて、西林氏の陣営は堺市堺区の選挙事務所で午後8時すぎから記者会見を開催。記者から進退を問われた大阪維新代表の橋下徹代表は「なんで辞めるんですか。また、勝たなければいけないのに」と辞任を否定。日本維新の会の共同代表職についても「日本維新の会はまったく別。国政政党としてしっかりやっていかなければいけない」と重ねて否定した。 その一方で、「堺がなくなるわけではないということを伝えきれなかった」と選挙戦を振り返り、「僕が争点設定をしっかりできなかった。重大な責任がある」と述べた。 幹事長の松井一郎大阪府知事も「血みどろになっても、ぼろぼろになってもやりた
日本共産党の市田忠義書記局長は29日夜、党本部で記者会見し、堺市長選での竹山修身氏の再選について、「自由と自治の伝統が脈打つ堺市民の良識の勝利であり、『堺を守れ』の府民・市民の共同の勝利です」と述べ、次のようにコメントしました。 一、今回の選挙は、「堺のことは堺の市民が決める。堺市を守り発展させるのか、つぶすのか」を最大の争点にしてたたかわれました。日本共産党は、「維新の会」が狙う「堺市つぶし」「堺市のっとり」を許さぬ立場から竹山氏を自主的に支持し、幅広い市民のみなさんと共同を広げ、力をあわせて勝利に全力をあげました。 一、竹山氏は、「維新」が狙う「大阪都」構想にきっぱり反対し、「堺はひとつ、堺をなくすな、堺のことは堺で決める」と市民に訴え、市民目線で練り上げた「堺・三つの挑戦」((1)子育てのまち堺(2)歴史伝統のまち堺(3)ものづくりのまち堺)のまちづくりのあり方を示して選挙をたたかい
29日に投票日を迎える大阪府堺市長選。最終盤になって「維新の会」の橋下徹代表(大阪市長)が「大阪都」構想について「最後は住民投票で決める」「ダメであればペケにしてください」などと言い出しました。日本共産党も加わる「住みよい堺市をつくる会」は「批判に追われる橋下さんの『最後のペテン』です」と記載した機関紙ビラをただちに作成し、配布しています。 「つくる会」のビラは橋下氏のペテンを暴く「動かぬ証拠」として、つぎの3点を指摘しています。 第一は、「住民投票」があるのか、ないのか、橋下氏の説明が変わることです。 橋下氏は「先に大阪市で(特別区設置を認める)住民投票が成立し、堺市が後から入ってくる場合には住民投票がない」(2日)と言った翌日、「僕の誤解」とさっそく発言を修正しています。 第二は、「大阪都」をつくるための「特別区設置法」では、「住民投票」を必ずやるとは定めていないことです。 堺市が丸ご
堺のことは堺の人間が決める。自由と自治の伝統が脈打つ堺市を守るのか、つぶすのか。いよいよこれからの奮闘が勝敗を決めます。橋下・「維新の会」の堺つぶしを打ち破り、堺市と堺市民の暮らしを守り抜こう。 堺をつぶすか、守り発展させるか 最大の争点は、堺市をつぶすのか、守って発展させるのかです。維新が出しているビラに「だまされないで下さい! 大阪都になっても、堺を無くしません」とあります。よく言えたものです。維新は最初、「堺市を二つか三つに分ける」といっていました。「大阪都」をつくるための法律には、「関係市町村を廃止」すると書いてあります。「廃止」と書いているのに「なくならない」というのは詐欺です。いくら市民の批判の声におされて苦しくなったといっても、うそをついて市民をだますなど絶対にやってはならないことです。 維新は、「竹山市長は4年間何もやらなかった」といっていますが、選挙にでるならよく調べてか
日本共産党の市田忠義書記局長、山下芳生書記局長代行は22日、堺市長・市議補選(29日投票)の応援で同市入りし、街頭から「いよいよこれからの奮闘が勝敗を決めます。橋下・『維新の会』の堺市つぶしを打ち破り、なんとしても堺市と、堺市民の暮らしを守り抜こう」(市田氏)と、「大阪都」構想に反対する現職の竹山修身市長候補の必勝と日本共産党の3市議補選候補への支援を呼びかけました。 堺市南区、同西区の2カ所で訴えた市田氏は、「大阪都」構想で堺市は「なくならない」などと市民を欺く「維新」の言動を厳しく批判。堺市の税収の3分の1(約460億円)を「都」に吸収し、医療や福祉、住民サービスを軒並み引き下げ、ムダな開発につぎ込む「都」構想は「百害あって一利なし」と指摘しました。 その上で、「市民の圧倒的多数が望む『堺をつぶすな』という点で一致するなら、どの党、団体、個人とも力を合わせるのが日本共産党の立場です」と
堺市長選の投開票までちょうど1週間となった3連休中日の22日、無所属現職の竹山修(おさ)身(み)氏(63)と、日本維新の会傘下の地域政党「大阪維新の会」公認の新人、西林克敏氏(43)の両陣営は、最大の争点となった大阪都構想の是非をめぐり、激しく舌戦を繰り広げた。「堺は堺」「1つの大阪を」。夏に戻ったような強い日差しの下、両候補は一つ一つの言葉に熱を込めた。 「都構想は皆さんの生活レベルを落とすだけ。百害あって一利なしだ」 午後3時、竹山氏は元堺市議である西林氏の地元、南区の商業施設近くでまくし立てた。選挙戦の勝負どころとなる日にあえて“敵陣”に乗り込み、反都構想をアピールする戦略だ。竹山氏は「堺の健全財政が狙われている。460億円の堺の税金が(大阪都に)吸収される」と訴えた。 傍らに、応援に駆けつけた日本サッカー協会最高顧問、川淵三郎氏が寄り添った。竹山氏と同じ堺市内の府立高の先輩で、堺名
日本維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事は22日、堺市長選(29日投開票)に伴う演説で「(維新の対立候補に)倍返しでやり返したい」と述べ、人気ドラマ「半沢直樹」(毎日放送系)のせりふを引用して維新候補への支持を訴えた。 松井氏は4年前の前回市長選の際、共同代表の橋下徹大阪市長と現職を応援して当選させたものの、その後、現職が維新の掲げる大阪都構想に反対したため決別した経緯がある。今回の市長選では、再選を目指す現職候補と松井氏らが擁立した維新候補の一騎打ちの構図となっている。 堺市北区の南海白(しら)鷺(さぎ)駅前での街頭演説で、松井氏は「僕たちもだまされて悪かったかもしれないが、だまされたことで泣き寝入りをする橋下徹、松井一郎じゃない。これだけの仕打ちをされると、必ず倍返しでやりかえしたい」と力説した。 「今回の選挙は負けるわけにはいかない」と述べて、維新候補への支持を訴えかけた松井氏。「最終
29日投開票の堺市長選について、読売新聞社は19~21日、同市内の有権者を対象に世論調査を実施し、取材と合わせて情勢を分析した。 無所属で再選を目指す竹山修身氏がリードし、諸派で地域政党「大阪維新の会」公認の新人、西林克敏氏が追う展開となっている。ただ、有権者の約2割がまだ態度を明らかにしておらず、情勢は流動的な面もある。 支持政党別では、自民支持層の7割近く、民主支持層の大半が竹山氏を支持。自主的に竹山氏を支援する共産党の支持層にも浸透している。一方、橋下徹・大阪市長が共同代表を務める日本維新の会支持層の9割近くは西林氏を支持している。「支持政党なし」の無党派層は、約5割が竹山氏、約2割が西林氏を支持している。 調査は、堺市を対象に、無作為に作成した番号に電話をかける方法で実施。有権者在住が判明した1412世帯の中から810人の有権者の回答を得た。回答率57%。 竹山(たけやま) 修身(
「『大阪都』構想はダメ。金を(大阪府に)集めて、ロクなことせえへん。竹山(修身(おさみ)候補)さんが勝たなあかん」(63歳・男性)―。街頭でそんな声も聞かれるほど大激戦・大接戦の大阪府堺市長選(29日投票)。最大の争点となっている「大阪都」構想について、「維新の会」は何のメリットも示せないばかりか、「堺はなくならない」と声を張り上げ、市民を欺こうとしています。しかし、広範な市民の共同の前にごまかしが通用しなくなっています。(竹原東吾) 堺市「廃止」と法律で明記 (写真)「大阪都構想反対」「堺をなくすな」とメガホンで訴える人たち=21日、堺市東区 (写真)市民と握手し、対話する竹山修身堺市長=20日、堺市西区 20日、帰宅時間帯の堺東駅前(堺区)。 「堺を分割されたくない、歴史のある町やから。橋下(徹大阪市長)さんの勝手にしてもろたら困る」。竹山候補を支援する人たちが配布するチラシを受け取っ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く