『国家貴族』Ⅰ、Ⅱ ピエール・ブルデュー(藤原書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 「鮮やかで華麗な手際」 作家や思想家などの知識人と政治家や官僚・財界人のテクノクラートとでは、ハビトゥスも活動する社会空間＝界も大いにちがう。そのせいだろうが、知識人を研究する者はテクノクラートの研究をしない。テクノクラートの研究をする者は知識人の研究をしない。しかし、テクノクラートを合わせ鏡にすることで知識人界の特質がわかり、知識人を合わせ鏡にすることでテクノクラート界の特質がわかるはずである。知識人とテクノクラートの研究は分業ではなく、一人の人間が両方おこなうことが大切であるようにおもわれる。権力の社会学は知の権力性をあばくが、テクノクラートについて研究しなければ、権力作用の解明に片手を突っ込んだだけといえる。 そんなことから、ほんのとっかかりにすぎないが、拙書『丸山眞男の時代』（中公新書）の第三章（「絶妙なポジショニング」）では、ロイック・
国家論文献リスト - 佐藤成基（法政大学社会学部）
ネーション（nation）と区別された意味での国家（state）についての文献を紹介します。ここで「国家」とは、ある特定の領土を統治する権力機構のことを意味しています。文化や歴史的記憶を共有する人々が構成する共同体であるネーションとは区別されます。 国家を分析するための理論が「国家論（theories of the state）」になるわけですが、何を国家論と呼ぶかは研究者によって様々です。19世紀末以来の欧米の社会科学の歴史のなかで、「国家」を扱った議論は少なくありませんが、まずそれを整理するところから始めましょう。「国家」という言葉を使用しているかどうかは別にして、近代国家を対象とした理論的アプローチとして、代表的なものを以下の４つにまとめておきましょう。 ① マルクス主義的階級論 ② 自由民主主義的多元主義論 ③ エリート主義理論 ④ 制度主義理論 ①は言うまでもなく、マルクス、エン
トマス・ホッブス (Thomas Hobbes)
自然法哲学者のトマス・ホッブスは、ヨーロッパの歴史で最大の激動期の一つに暮らしていた――結果として、かれの理論が人間の本性について徹底的に悲観的なのも、まあしょうがないか。 マームズベリーの近くに生まれ、貧しかった国教会牧師の父親が早くに亡くなってしまったので、若きトマス・ホッブスは裕福な叔父さんに育てられた。14 歳の時にオックスフォードのモードリン・カレッジに入学して、5 年後に学士号を取っている。1608 年には、デヴォンシャー伯爵であるウィリアム・キャヴェンデイッシュの息子の家庭教師になった。おかげで古典に没頭する時間ができた。アリストテレス学派の、言葉の曲芸みたいな思想に嫌気がさしたホッブスは、歴史家ツキジデスの熱心な信望者になっていった（ホッブスは、彼の本を 1628 年に訳出した）。1610 年に最初のヨーロッパ遊学を終えた後で、フランシス・ベーコンと知り合いになる。でも科学
奥村 隆（1989）「社会科学における「生活世界」の概念とその射程：シュッツ,ハバーマスからフッサールヘ」 日本社会学会 社会学評論 39(4), 406-420,478*, 1989-03-31 - CiNii論文
タイトル別名 On Some Different Usages of “Lifeworld” and their Schemes to Study Society シャカイ カガク ニ オケル セイカツ セカイ ノ ガイネン ト ソノ シャテ --シュッツ、ハバーマスからフッサールへ-- A concept, “lifeworld”, has been introduced and often used in the sphere of social sciences. Now we should ask what new scheme to study society has been, or can be, made up by using that concept. <BR>To answer this question, we must examine the meanings o
『フッサール研究』第10号：雑誌『フッサール研究』 Husserl Studies in Japan
特集「フッサールにおける自我と原自我をめぐって」 榊原 哲也 「フッサールにおける自我・反省・時間」...............................................................1 田口 茂 「拙著『フッサールにおける〈原自我〉の問題』について――四つのポイント――」 ....................13 吉田 聡 「自我への迂路――現象学における自我への問いの存立構造――」.................................31 研究論文 橋詰 史晶 「本質はどのように獲得されるか――自由変更による事実の乗り越えの可能性について――」.... 43 葛谷 潤 「『論理学研究』の志向性理論における「意味」と「充実化」」............................................61 山口弘多郎
ダグラス・C・ノース、ジョン・ジョセフ・ウォリス、バリー・R・ワインガスト（2009→2017）『暴力と社会秩序：制度の歴史学のために』 NTT出版 - Amazon
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料 無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
佐藤 勉（1983）「パーソンズ・ハバーマス・ルーマン：生活世界と社会システム」 社会・経済システム 1(0), 12-20, 1983, 社会・経済システム学会 - CiNii論文
ジョージ・ハーバート・ミード「有意味シンボルについての行動主義的説明」 後藤将之訳, コミュニケーション紀要 10, 85-100, 1995-08, 成城大学 - CiNii論文
山中伸彦（2000）「組織におけるパワー研究の現状と課題」 立教経済学研究 53(4), 51-76, 2000-03 - CiNii論文
H・D・ラスウェル（1948→1954）『権力と人間』 永井陽之助訳, 東京創元社 - Amazon
E・ベルントソン Erkki Berndtson （1994→1996）「主権から権威と影響力へ─民主主義理論における権力の系譜学へ向けて」, 中谷義和・岡林信一訳 『立命館法学』246, 1996-2.
藤田公二郎（2014）「『権力の系譜学』のために」 哲学 2014(65), 272-285_L19, 2014, 日本哲学会 - CiNii論文
シュッツ『生活世界の構造』：苫野一徳Blog（哲学・教育学名著紹介・解説）
鈴木玉緒（1994）「社会学における"生活世界"概念の意味─シュッツの所論を中心に」 廣島法學 17(4), 303-321, 1994-03 - CiNii論文
マーシャル・サーリンズ、エルマン・サーヴィス、トマス・ハーディング（1960→1976）『進化と文化』 山田隆治訳, 新泉社 | Amazon
クラウス・オッフェ（→1988）『後期資本制社会システム―資本制的民主制の諸制度』 法政大学出版局 - Amazon
大橋昭一（1999）『ドイツ経済民主主義論史』 中央経済社 - Amazon
中村忠一（1975）『労働者の経営参加―西ドイツに見る実態と背景』 東洋経済新報社 - Amazon
岸田尚友（1978）『経営参加の社会学的研究―西ドイツにおける』 同文館出版 - Amazon
岸田尚友（1978）『ドイツ社会民主党（入門新書 時事問題解説68）』 教育社 - Amazon