世界中でIS絡みのテロが続いている。バングラデシュでは日本人7人が犠牲になるイスラム過激派の襲撃テロが起き、フランスのニースでは花火見物の群衆にトラックが突っ込み80人以上が死亡する惨事が起きた。ニース事件のような個人による通り魔的な凶行を未然に防ぐことは不可能に近い。フランス政府は改めてISへの軍事攻撃を強めると表明しているが、いまのような軍事的IS対応では逆に世界中でテロが蔓延することになりかねない。 昨年11月にパリ同時多発テロの後、フランスのオランド大統領は事件の真相が明らかになる前に、ISへの空爆の強化を宣言し、実行した。ISはイラクでもシリアでも攻勢を受けて支配地域を縮小しているとされるが、その一方で、3月にはブリュッセルの空港でのテロ、6月末以降、トルコのイスタンブール、バングラデシュのダッカ、イラクのバグダッド、サウジアラビアのメディナと立て続けにテロが起こり、ニース事件へ