「自衛隊は彼女の性被害を黙殺した。だから彼女は実名で公表した」 性暴力の訴えを握りつぶされた元自衛官の告発─五ノ井里奈が米紙に語ったこと 自衛隊内で受けた性被害についてワシントン・ポストに語った元自衛官の五ノ井里奈 Photo by Shiho Fukada for The Washington Post
2023年1月13日、安倍元首相を殺害した山上徹也容疑者は、殺人と銃刀法違反の罪で起訴された。しかし、そんな彼を擁護する声が日本各地から上がっている。そんな状況に英誌は驚き、今後の日本について危惧している。 暗殺者・山上を支持する日本人 日本映画『Revolution+1』は、2022年7月に安倍晋三元首相が殺害された際の実際の映像で始まる。その不鮮明な映像は、奈良で街頭演説をする安倍の背後から、手製の拳銃を構えた山上徹也が近づいていったときのものだ。 安倍元首相銃殺の実行犯山上容疑者をモデルにした映画『REVOLUTION+1』の予告篇 この映画は、「川上」という主人公を同情的に描く。その男の経歴は、実際に安倍を殺した犯人と酷似している。父親は同じように自殺し、母親はカルト集団である旧統一教会に入れ込んでいた。
さまざまな学術分野で、ポルノグラフィーに関する研究が行われているが、これらの論文を数千本、50年分読み込んだ研究者が英紙「ガーディアン」の取材に答えている。集中的な文献調査の結果から得られた知見とは? 学術研究の対象になってきたが 父親の「プレイボーイ」誌をこっそりくすねること、これがある年代の人々にとっては、初めてポルノに接する経験だった。 オーストラリアのディーキン大学で、映画やテレビ、アニメーションについて教える研究者のアンナ・ブラウンフィールドは、70年代に友人たちが家にこの雑誌を持ってきたのを覚えている。 ヒュー・ヘフナーは1953年、マリリン・モンローの折り込み写真を付けて「プレイボーイ」を創刊した。このヌード写真は、この数年前に撮影されたもので、モンローは掲載にあたって直接お金をもらったわけでも、許可を求められたわけでもなかった。
シリア北西部イドリブにある国内避難民キャンプ Photo by Izzeddin Kasim/Anadolu Agency via Getty Images シリア北西部の難民キャンプでは女性や子供が日常的に激しい暴力や鬱に直面しており、一部の女性たちは生き残るための性行為「サバイバル・セックス」を強要されていることが、新たな報告書で明らかになった。 そこは通称「ウィドウ・キャンプ」と呼ばれる場所だ。ウィドウ(widow)とは、夫に先立たれた女性を意味するが、このキャンプには夫が行方不明になっていたり離婚した女性たちも身を寄せている。その子供たちも一緒だ。 国際NGO「ワールド・ビジョン」はそうした何万人ものシングルの女性と子供たちが暮らす28ヵ所のキャンプで、419人に聞き取り調査を行った。その結果、子供たちはネグレクトや虐待、強制労働に苦しむ一方、母親たちは劣悪な環境で希望を失い、精
テロも犯罪も減っていく。世界の行方を悲観する必要はまったくない──。カリスマ心理学者のスティーブン・ピンカー教授が「来たるべき明るい未来」を語り尽くす。 過去のどの時代も、今よりひどい時代でした。そして未来は、少しばかりの運に恵まれれば、きっと今より良い時代になるでしょう。 私がこう語ると、よく「楽観的すぎませんか?」という疑問を投げかけられます。私たちは今、きわめて暴力的な世界に生きているではないか、なぜそんなに明るい未来を語れるのか、と。 実は、未来に関する暗い予測、特に「世界の平和が暴力によって脅かされていくのではないか」といった見かたは、いくつかの悲観的なバイアスを受けて生まれることが多いのです。 もちろん、それは何者かが意図的にかけたバイアスではありません。たまに、政治家がありもしない危険に警鐘を鳴らすことはありますが、多くの場合、誰かが人々の感覚を操作したわけではなく、さまざま
イスラエルのDV(家庭内暴力)にまつわる法律は、以前から「加害者に都合がいい」と批判されてきた。そうした法律や、DV被害に対する社会の認識を、短期間で大きく変えた女性がいる。夫の暴力によって生死をさまよった彼女は、いかにしてそれを成し遂げたのか。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が取材した。 凄まじい暴力をかろうじて生き延びたシーラ・イサコフ(33)は、ミイラのように包帯を巻かれ、意識不明のまま病院のベッドに横たわっていた。 2年前に結婚した夫が、彼女の頭や顔、体を麺棒で何十回も殴ってから喉を締め、それからキッチンナイフで20ヵ所刺したのだ。それも泣き叫ぶ、幼い息子の目の前で。 近所の人が止めに入ったことで、イサコフはヘリコプターでイスラエル南部の最寄りの病院に運ばれた。だが重体で、その晩を越せる確率は20%だと医師たちは見積もった。
女性に対して憎悪を抱く「ミソジニー」については、以前から話されてきた。だが、性的な関係を異性と持つことに難しさを感じているのは、男性だけでなく女性も同様だ。 彼女たちはセックスをしたくないわけではない。ただ、自分のルックスに自信を持てなかったり、カジュアルな関係を結ぶのも居心地が悪かったり。それに、このままなら「一生、独り身なのかもしれない」という不安も募る──不本意にも、セックスレスな日々を送り孤独を感じる女性たちの姿に迫る。 1990年代末、アラナという女性が「インセル(incel)」なる用語を創り出したとき、彼女には、それが何をもたらすことになるか予想もできなかっただろう。「不本意な禁欲主義者(involuntary celibate, incel)」の孤独な男女を繋ぐ無害なウェブサイトとして始まった試みは、やがて男性による暴力と極度のミソジニー(女性嫌悪)に結びついた、非合法のオン
初対面の「被害者」と「加害者」 10年前のある晩秋の昼下がり。シェリルとトロイは、米オレゴン州ポートランドの連邦司法センターの一室で、握手を交わした。 部屋は狭く、会議用のテーブルと椅子が並んでいるだけだ。雨粒が縦長の窓にびっしりと連なっている。シェリルは窓際の椅子に座った。窓の外に視線を向けると、ようやくひと息つけた。その日は食事もろくに喉を通らず、胃が痛くならないていどにしか食べられなかった。 シェリルとトロイはこの日が初対面だったが、ある意味では互いをよく知っていた。シェリルは長年、パートナーの男性から暴力を振るわれてきた。トロイは、酒に酔ってはパートナーを虐待し、2005年に当時の恋人の首を絞めた罪で22ヵ月の懲役刑を受けた。
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