主要7カ国(G7)が人工知能(AI)のルール整備に乗り出す。 デジタル・技術相会合で、信頼性を確保するための技術に国際標準を設ける方針で一致した。開発や利用に民主主義の価値観を反映させるという。 チャットGPTのように、文章や画像を作る生成AIが急速に進化し、規範作りが急務となっている。既に個人情報の流出や著作権侵害などの懸念が広がっている。 偏った情報を発信して世論操作に使われるリスクも指摘される。2016年に米マイクロソフトが開発した対話型AIは、差別的な文章を作り、問題になった。 現在のAIは過去の失敗を教訓に改善を重ねたものだ。しかし、構造が複雑で、生成過程がブラックボックス化している。 G7は適切な利用を促す一方、開発自体を制限する立場は取らない。だが、リスクへの目配りを怠れば社会に悪影響を及ぼす。 デジタル技術の規制に対し、産業育成を優先する主要国は慎重な姿勢を保ってきた。ネッ