自民党は12日の党会合で、LGBTQなど性的少数者への理解増進を目的とする議員立法「LGBT理解増進法案」の修正案を了承した。主要7カ国(G7)が19~21日に広島で開く首脳会議(サミット)前に修正案を「与党案」として国会提出することで、G7議長国として性的少数者の人権擁護に前向きな姿勢を示すことを重視したためだ。国際的なメンツを保つと同時に党内保守派にも配慮した結果、過去にまとめた自民案に「先祖返り」した。 安倍元首相の重しなくなったことも影響 修正案は、野党を含む超党派議員連盟が2021年にまとめた法案にあった「性的指向及び性自認を理由とする差別は許されない」との文言を、「不当な差別はあってはならない」と修正し、「性自認」は「性同一性」に改めた。いずれも党内保守派からの異論が強かった文言だ。 この超党派議連の法案は、21年5月にも保守派からの猛反発を受け、総務会で了承が得られず「党三役