『耳刈りネルリ御入学万歳万歳万々歳』(石川博品/ファミ通文庫)読了。 表紙を見てもあらすじを読んでも冒頭を読んでも内容がさっぱり分からなくて強烈にそそられた作品だったのだが、まったくその期待に違わぬ出来だった。 冒頭から物語をさっぱり説明する気がない上に、異常に読みにくい地の文や気が狂ったとしか思えない展開が最高。なんかもーわくわくしちゃう。 そのすさまじい読みにくさの原因が分かった時の嬉しさと言ったらたまらんものだった。基本的にこれ地の文で嘘をついているんだ。正確には、主人公の内面が地の文で描いている場合はすべて嘘。一応、真実だと確定してもいいのは、客観的事実を語っているところと「」で括られた、つまり会話文のみ。道理で主人公がなにを考えているのか分からないと思ったよ。だってコイツ、常にパンチラのことを考えているんだぜ!パンチラのことばかり考えているのに、なぜか行動はジェントルかつクールで
「ワジ、彼らを足止めするのに武器は必要ない。たとえば、そうだな……女子の体操服を床に敷きつめて平泳ぎ、というのはどうだ?彼らとのトークが広がるし、何より夜の教室の光景としてもっとも自然だ」 「自然だけど変態というジレンマ。それがあなたを更なる高みへと誘う」 「シャーリックはそんなことしない!」 「いいこと思いついた」 「ワジとレイチがおとりになる。夜の教室で密会していたという設定で。なぜ教室かというと、寮塔にはサンガがいるからなの。彼はとんでもない淫乱ボディの持ち主で、来る者拒まずなのね。でも、彼の部屋で日夜繰り返される肉欲の宴に唯一参加してなかったのがワジ。なぜなら彼は密かにレイチのことを……」 「シャーリックはそんなこと絶対にしない!」 あらすじ『本地民』のレイチは連邦の要職に就いている親のコネで今年から連邦第八高等学校―通称:八高に入学することになっていた。 八高は特に優秀な本地民や
僕レイチ。今年から“八高”に入学する本地民(コネだけど)。植物でも愛でつつ妄想の中で暮らしていきたかったのに、クラスメイトは王国民流モラルハザードなヤツばっか! とくに何、この幼女? 耳刈? ネルリ? せっかくの高校生活、痛いのはイヤ―!(耳だけに) はじめて八高物語 諸国の王族ばかりが通う"八高"で、個性豊かなクラスメイトたちが繰り広げるドタバタ学園コメディ。 某国の独裁者の王女様やら、一夫多妻制の国家から妻連れでやってきた旧王やら、ヘンテコな冠かぶった三人娘やら、野心家な本地民の委員長やら、生まれた国や文化もごった煮なクラスメイトたちの中に放り込まれた主人公・レイチが語る学園闘争の日々とでも題せばよいのでしょうか。 レイチが所属する十一組は、みんな仲良く和気藹々としたニコニコ学級。 しかし、学園内では、共和制を布く本地からきた本地民が運営する自治委員会と、独立した国家群からやってきた王
Title : 耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 Author : 石川博品 / Illust : うき ISBN:9784757746473 / ファミ通文庫 第10回えんため大賞・優秀賞受賞作。 王国民の王族と本地民が集う学校へと入学した主人公。入学初日にある王族達と仲良くなった主人公。気が付けば自治委員に任命されてしまい...と言う感じのお話。 これは色々と無理でした。裏では本地民と王国民は対立していて、それがキッカケでクラスメイトが陥れられ、主人公が助けるために奔走する...と言う展開なんですが、主人公の一人称で語られる地の文が全く肌に合わず。妄想に次ぐ妄想がひたすら書き連ねられていて、話を追うのが辛い。その妄想を楽しめれば良かったのでしょうが、個人的には無理。主人公は、会話文だけを見ればかなりまともな言動をしているのに...この地の文のお陰で全然魅力を感じられなかったのが厳しい所で
「耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳」石川博品(ファミ通文庫) 僕レイチ。今年から“八高”に入学する本地民(コネだけど)。植物でも愛でつつ妄想の中で暮らしていきたかったのに、クラスメイトは王国民流モラルハザードなヤツばっか! とくに何、この幼女? 耳刈? ネルリ? せっかくの高校生活、痛いのはイヤ―!(耳だけに)しかも何で僕が自治委員に任命されなきゃなんないワケ? 王国民との対立とかもうお腹いっぱい、僕は今日も勉強会【グループ交際】で忙しいんだってば――! 第10回えんため大賞優秀賞受賞作、ついに登場!! とりあえず良いところを先に言っておこう。 ◇かわいいよ◇・・・以上。 主題は異文化コミュニケーション・・・なんだと思う、たぶん。 「たぶん」なのは、作者が天才過ぎて凡人たる私には話に全くついていけなかったから。 まず、話の流れや会話がよく飛ぶ。ん?と思って読み返してみても結局分からず仕舞い。
「君はいつも僕に時間を教えてくれるね」 「そう?」 「うん。ありがとう」 「あなたが『ありがとう』と言う時はろくなことがないわ」 王国民の王族が中心となる高校「八高」に、本地民のレイチは入学することになった。気乗りしないレイチはせめて穏やかに生活しようと思ったのに、よりによって、かつて敵の耳を刈っていたという逆賊の末裔、ネルリがクラスメイトで……テンション高いクラスメイトと、妄想癖の多いレイチが繰り広げる学園ドタバタコメディ。 うーん。微妙。 なんていうか読みにくいんですよ。そこら中にでてくるちょっとした妄想ネタなボケが、特別面白いわけでもないので、軽いんだけどリズムが良くないせいかな。ツッコミは時折面白いところもあるんだけど。 異文化コミュニケーションよろしく、王国民と本地民の間のゴタゴタが学園内で起こり、それに巻き込まれてたら、いつの間にか中心人物になっていて、というお話はいい
ファミ通の新人さんだけど、とても面白かった。 このタイトルとあとがきを読めば分かるように、犬とおっさんと世界名作劇場的寄宿舎制学校と中華VS辺境民族的アレコレとを悪魔合体させて2ちゃんねる的ギャグセンスを全編にちりばめたファンタジック学生運動コメディであります。主人公は常に暴走気味のエロ妄想を抱えている変態。やる気が致命的に欠如しているわりにそこそこ能力があるせいで、中途半端なかっこよさを見せてくれるナイスガイ。そしてヒロインであるネルリ様が必死こいて主人公とフラグを立てようとしているのに、主人公はナナイさんやカミレさんやイ=ウさんとイチャついているという、超ヒロイン蚊帳の外ストーリーが展開される。その場のノリだけで意味不明な行動が繰り出されまくるも、背景設定がしっかりしているおかげで、話がとっちらかったりしない。本番ではアドリブしまくりだけど裏ではめちゃくちゃ練習してるお笑いコンビみたい
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