明けましておめでとうございます。年末年始のお休みの間に、最近繰り返し読んでいる本の読書感想文を書きました。例によって分量が多いので、数回に分けてアップします。 輝し大東亜生るる胎動は今し極り対米英開戦す 耐へに耐へこらへ来ましし大み心のらせ給へば涙落ちにけり ひたぶるの命たぎちて突き進む皇軍のまへにABCD陣空し 「米英に対する戦争が宣言せられた時、国民はからりとした気持ち になった。それまで、もやもやしてゐたのがきれいに晴れたといふ気持 であった。 我々は既に久しく忍ぶべからざるを忍んできたのである ・・・ 」 (昭和17年1月 『中央公論』 新年号 巻頭言) これは昭和16年 (1941年) 12月8日、日本が真珠湾を攻撃し米英に宣戦布告した直後に生まれた歌や出版物だ。言論の自由が許されず、思想を取り締まる憲兵に迎合せざるを得なかったと聞く、暗い戦前昭和の産物にも見える (そういう側面
鈴木 実際ヨーロッパがいままで世界史の指導者であった。それは事実だ。しかしその事実はたんに政治的な支配、経済的な支配、それだけの優位性ではなかった。ヨーロッパの文化というものが普遍妥当性をもった文化だった。その文化によってヨーロッパの優位性というものが支えられて、そこにヨーロッパ的世界秩序ができていた。だからヨーロッパ外の世界の台頭ということも、やはり普遍妥当性をもった文化というものに支えらて現れてこなければ嘘だと思う。政治的解決だけでは解決されない。そこは非常に考えなければならぬ点だと思う。 高山 文化もそうだが、どうしてこういう事情が生じてきたかという原因として、ヨーロッパ文化の拡張の基礎になっている資本主義というものを問題にする必要がないかな。ヨーロッパの優越性の意識の根源が、直接に文化にあるというよりも、実は経済的技術的な、またそれに基づいた政治的な支配性にあったというような……。
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