【5月3日 CNS】「売ることも殺すこともできない。毎日2000元(約3万円)は必ずかかる。収入はまったくなし。長年の蓄えも半年持つかどうか。これからどうなるのか、頭が痛い」、中国・雲南省(Yunnan)昆明市(Kunming)でニホンジカ100頭を養殖する曹永良(Cao Yongliang)さんはこう嘆く。 新型コロナウイルス感染症の発生後、野生動物をむやみに食べることや取引が公共の安全に重大な影響を与えるとして、中国では食用の全面禁止が決まった。野生動物の人工飼育は中国で長年発展し、すでに業者数1000万人、1000億元(約1兆5000億円)規模の産業に成長している。食用全面禁止により、飼育業者と動物たちはどうなるのだろう。 曹さんの故郷は遼寧省(Liaoning)鉄嶺市(Tieling)西豊県(Xifeng)、「鹿の里」と呼ばれるほどニホンジカの人工飼育で長い歴史を持つ土地だ。201