環境変化に対して適応し続けるための学び合う組織づくりについて、パーソル総合研究所ではさまざまな調査を実施してきた。その中で、学びの習慣があまりにも低い日本の就業者の心理をより詳細に分析すると、学びから遠ざかる「ラーニング・バイアス(偏った意識)」が7つ明らかになった。本コラムではそのバイアスの在り方とその背景について詳述したい。 学びを遠ざける7つのラーニング・バイアス ラーニング・バイアスはなぜ生まれるか ラーニング・バイアス解除のために まとめ 学びを遠ざける7つのラーニング・バイアス 日本の就業者の自発的な学びの少なさは、各所で指摘されているところだ。リスキリング・ブームの最大課題といってよいこの課題を打破するために、よりミクロな心理から、日本人の「学ばなさ」を解剖してみたい。 パーソル総合研究所の調査からは、ビジネスパーソンの学習には学びについての7つの偏った意識(バイアス)が影響
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「DX推進、人材育成などにリスキリングが役立つ」と聞いたものの、具体的にどうやって取り組み、どのようなメリット・効果が得られるのかまではわからない方は多いかもしれません。 本記事では、リスキリングの成功事例や効果を感じている企業の割合を紹介します。リスキリングの導入によって、どのようにDX推進、人材育成を成功に導いたかが掴める内容になっていますので、リスキリングの導入を本格的に検討する上でぜひご参考にしてください。 リスキリングの効果 「Reskilling Camp」では、国内の660社に対しリスキリングのリアルと展望について独自調査を行いました。同調査【リスキリング調査レポート「リスキリング」のリアルと展望_2023年6月版】より、リスキリングの効果を実感している企業、成果が出ている企業の特徴、成果の内容を紹介します。 ※「大企業」=従業員数が300人以上の企業が対象です。「中小企業と
社員にリスキリングを促す上で最も大きな課題は「時間の捻出」社員教育担当者へのリスキリングに関する調査の第二弾を実施~ 半数以上の企業で「ITリテラシー」に関するリスキリングが実施されていると判明 ~ 社員教育支援システムを展開する株式会社manebi(東京都豊島区 代表取締役執行役員CEO:田島 智也 以下、manebi)は、2023年10月に社員教育担当者に対し、リスキリングに関する調査の第二弾を実施いたしました。 今回の調査では、以下のような結果となりました。 調査結果のポイント ① リスキリングで最も大きな課題となっているのは「社員の時間の捻出」 ② 半数以上の企業が「ITリテラシー」についてのリスキリングを実施している ③ リスキリングの予算は8割が100万円以上と回答 ④ 3割の企業がeラーニングでリスキリングを実施している <調査概要> 調査⽅法 :インターネットでのアンケート
人的資本経営を世に広めた「2020年公表の人材版伊藤レポート」において、人的資本経営の実現に向け、経営陣に期待される役割・アクションとして「経営戦略と連動した人材戦略の策定・実行」が挙げられています。同レポートは人材戦略に求められる「3つの視点と5つの共通要素」を提示しており、5つの共通要素のうち「共通要素③ リスキル・学び直し」については、2022年の臨時国会における岸田文雄首相の所信表明でも、学び直し(リスキリング)が言及されています。背景には、DXの進展によるサービスや業務のデジタル化をはじめとしたビジネスの変化、少子高齢化や健康寿命の延伸による就業期間の長期化といった社会の変化、企業の無形資産に対する投資家の注目の高まりといった市場の変化があり、その重要性に対する社会の認識は高まっているといえます。 本コラムでは、「2020年公表の人材版伊藤レポート」で取り上げられた5つの共通要素
官民挙げて「リスキリング」(学び直し)を支援する動きが広がる中、新しい知識の獲得に挑戦する中高年が注目を集めている。少子化に直面する大学などにとっても貴重な存在で、入試に特別枠を設けるなどして後押しする。ただ、生涯教育からリスキリングまで学びの程度には濃淡があり、本格的な門戸開放に向けた課題は多い。 平成27年、タレントの萩本欽一さんが当時73歳で駒沢大仏教学部に合格。後に、「笑いの仕事に集中したい」という理由で中退するが、50歳以上も年の離れた「同級生」らと机を並べる姿が話題を呼んだ。 「シニア大学院」制度萩本さんが受験したのは社会人を対象とした入試だった。さらに中高年に特定したのが、東京経済大(東経大、東京都国分寺市)の大学院経済学研究科に18年に創設された「シニア大学院」制度だ。受験資格の年齢に「下限」を設け、満52歳以上の大学卒業者か大卒相当の資格者を対象とした。 シニア大学院の研
東京理科大学は2024年度から、夜間学部である理学部第二部の長期履修制度の対象を社会人学生全体に広げる。これまでの対象は社会人特別入試の入学者だけだったが、多様な入試制度が活用されていることに配慮した。高卒後の入学者でも育児・介護などで同制度を活用する必要がある場合には対応する。科学技術の発展に重要な人材多様性を高めていく。 東京理科大の理学部第二部は、日本で唯一の理学部の夜間学部。長期履修制度は修業年限の4年でなく5―6年をかけて計画的に履修・卒業するもので1年次に選択できる。時間に余裕を持って学べる上、学費は通常のケースと同等のため年間当たりの費用負担も軽い。 現在、学生の2―3割を社会人学生が占める。リカレント(学び直し)のタイミングにより大学入試共通テストなど多様な入試を経ているため、制限をなくした。 理学部第二部では夜間部専任教員が昼間部と同じ施設を使い実験などの指導をする一方、
■特集 労働力不足社会vol.4 リスキリング迷子 ニッポン[14.6 MB] はじめに 「人への投資」、我が国のビジョンと現在地は ●Section1 日本のリスキリングはどこまで進んでいるのか ・日本政府の「人への投資」の具体像を探る ・デジタル領域で進むスキルの可視化 ●Section2 リスキリング迷子を脱却する 課題と乗り越え方 1 成長産業創出に結びつけるには 2 教育と採用でスキルを評価する 3 働く人が学びを継続するには 4 雇用システムとリスキリングの関わりは 5 日本企業の組織的課題とは ●Section3 日本でのリスキリングの萌芽を追う 気づき、考え、行動する ジョブ型マネジメントで学びを促す/日立製作所 成長の起点となる"いつ何を学ぶか" 社員の主体性に期待/アフラック生命保険 企業戦略に「学習」を掲げ、人材育成を社内アカデミーと事業部両輪で実施/アズビル 「全部
やたらとリスキリング(Reskilling)なる言葉が目につき、耳に入ってきます。私など、聞き慣れないときには冒頭の「リスキ」が耳に残って、危険を意味するRiskと「キリングkilling」いう単語から危機対策か何かに関わる事柄をとっさに連想したものです。しかし、大違い。技術・技能を意味する「skill」に繰り返しを意味する接頭辞の「re」をくっ付けたことだと知りました。職業能力の再開発・再教育のことを意味し、とくに企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略において、新たに必要となる業務・職種に適応できるように、とくにAIなど新技術が浸透する中で目下従事している仕事が必要なくなる事態への対処法として、従業員が知識や技能を再習得することの意味です。最近、この言葉にしてもDXにしても、何が恰好いいのか、外来語をそのまま使ったり、略語が溢れたりしているのが気になります。言葉というのは何度
地方大学、地域イノベで連携カギ 社会人の学び直し(リカレント)教育が注目されている。大学は以前から手がけていたが、新型コロナウイルス感染症を機に社会環境が大きく変わった。魅力的で他にないコンテンツなら、ウェブで1000人の受講も可能だ。多様な取り組みが花開く絶好の機会を迎えている。(編集委員・山本佳世子) 日本の働く環境は変革期にある。少子高齢化で労働生産性の向上が求められ、定年延長で個人も長く働き続ける。新型コロナを機に働き方改革が進行、生成人工知能(AI)も脅威だ。リカレントへの注目は当然のことだ。 もっとも企業、個人、教育機関は三すくみにある。企業(担当省庁は経済産業省)には「学びの時間より働いてほしい」「スキルを習得して転職か」と考える管理職がいる。個人(同厚生労働省)は「会社の理解も後押しもない」「学びの結果、処遇は上がるのか」と悩む。大学(同文部科学省)も「受講生を集め続けられ
他人に頼らず、自分の力で人生を切り開きなさいーー。そんな風に、人々に自助努力を促す語句が、労働の現場にあふれています。ここ最近流行している「リスキリング(職務上の学び直し)」も、その一つです。「企業が『足手まとい』だと判断した人物を、切り捨てるための方便となってしまっている」。教育社会学者の本田由紀さんは、そう語ります。リスクをはらむ企業の言葉と向き合う方法について、考えました。(ライター・神戸郁人) 自助努力強いる「リスキリング」 近年、世間の耳目を集めている、リスキリング。特に、パソコンなどで業務を効率化させるDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する文脈で、その意義が盛んに説かれてきました。 デジタル技術に縁が薄い職種に就く人々にも、プログラミングなどに習熟する機会を提供する。そのようにして、時代に即した能力を労働者に養ってもらおうとする企業は、徐々に増えつつあるように思われ
リスキリングとは、新たな職業に就くため、あるいは技術革新やビジネスモデルの変革に適応するために、業務上必要な知識やスキルを習得することです。近年、DXによって働き方が変化している中で、企業が価値を創出し続けていくために、就業者の能力を再開発することが人材戦略の面で重要視されています。 日本では、特に中小企業において生産性の向上が課題となっており、その背景の一つとしてDXの遅れがあげられます。政府は2022年10月に「人への投資」を強化するために5年間で1兆円(*)の投資を行い、企業と個人を支援していくことを表明しています。 参考文献 (*) 経済産業省 2022年10月28日 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」 p22 https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/keizaitaisaku.html レポート・コラム 2023年2
ホーム ニュース一覧 パーソル総合研究所、派遣社員のリスキリングに関する定量調査を発表派遣社員は学習意欲はあるも、学びの時間は短く、キャリア不安の高さが課題 パーソル総合研究所、派遣社員のリスキリングに関する定量調査を発表 派遣社員は学習意欲はあるも、学びの時間は短く、キャリア不安の高さが課題 キャリア形成につながるスキル蓄積の支援が必要に 株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:萱野博行)は、「派遣社員のリスキリングに関する定量調査」の結果を発表します。少子高齢化により、今後さらなる労働力不足の深刻化が見込まれる中、企業が外部の人材リソースを戦略的に活用することの重要性は増しています。本調査では、派遣社員のキャリア意識、派遣先・派遣元企業での就業実態、さらには学び・リスキリングの実態とその課題を明らかにすることで、派遣社員のスキル向上(蓄積)の実現と、キャリアの選択
【プロティアン×リスキリングイベントにて実態調査】リスキリングプログラムを実施している企業は4割未満、「従業員のスキルアップ」を期待する人が約8割の中、組織文化の変革の難しさに課題人事部門・キャリア支援者・経営層を中心にリスキリングの実態調査を実施 組織と個人のより良き関係性構築と個人の主体的なキャリア開発を支援する一般社団法人プロティアン・キャリア協会 (東京都新宿区、代表理事:田中研之輔・有山徹、以下、「当協会」)は、リスキリングに興味関心のある人事部門・キャリア支援者・経営陣他277人を対象に最新のリスキリング実態調査を実施いたしました。 調査サマリー ・リスキリングプログラムを実施している企業は4割未満 ・リスキリング導入に関して「組織文化の変革の難しさ」へ課題がある人が約4割 ・リスキリング導入の企業メリットとして「従業員のスキルアップ」を期待する人が約8割 ・リスキリングを実施
サマリー:どこで仕事をするかは、働く人にとって非常に重要な要素である。なぜなら、仕事をする場がキャリアを支え、自己意識を形成するからだ。本稿では、環境心理学、組織行動学、ワークプレースデザインの研究を統合した筆... もっと見る者らの理論をもとに、「最高の自分」になるために働く場所の物理的環境を整える方法を提供する。 閉じる 働く場所で自己は形成される すべての仕事には、行われる場所があり、その場所がどこで、どのようなものであるべきかについては依然として論争が続いている。ホームオフィスや寝室、近所のカフェやコワーキングスペース、電車での移動中やホテル、都市にある従来のオフィスなど、人々は働く場所をより意識的に選択している。どこで仕事をするかは重要であり、気づかないうちに、仕事をする場がキャリアを支え、自己意識を形成しているからだ。 本稿では、環境心理学、組織行動学、働く場所に関するデザイン
株式会社日本能率協会マネジメントセンター(代表取締役社長:張 士洛、東京都中央区、以下JMAM[ジェイマム])は、J.H.倶楽部セミナー「人的資本経営がつくる創造する組織」の参加者を対象に、アンケート調査を実施しました。その結果、人的資本経営を重視している企業は6割弱、課題は「投資対効果の把握」「経営陣のリスキル」にあることがわかりました。(回答者数75名、調査日2023年5月16日~17日)。 主な調査結果 ■人的資本経営を重視している企業は6割弱 「あなたの会社は、人的資本経営を重視していると思いますか」という質問に対し、33.3%が「重視している」と回答。「やや重視している」と回答した24%と合わせると、およそ57%の企業が人的資本経営を重視していることがわかりました。 また、「人的資本経営実践のための課題や、悩んでいること」を質問したところ、「人材育成と組織づくりの困難さ」「データ
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