ユーザーの手によって作られているフリーの百科事典「Wikipedia」。この創始者であるジミー・ウェールズ氏が2007年3月19日、ITと教育政策をテーマにした「第23回教育情報化政策セミナー」(日本教育工学振興会主催)で講演した。「幼いころは百科事典ばかり読んでいた」など自身の子ども時代のエピソードも交えながら、Wikipediaの成り立ちや現状などについて説明した。会場からは「既存の出版社が生き残る道はあるのか」など活発な質問が出された。これに対してウェールズ氏は、出版社を始めとする既存メディアはむしろWikipediaなどの動きを利用すべきだと答えた。 Wikipediaは現在、リーチが4.8%(1日に100万人当たり4万8000人が閲覧)に達するサイトに成長している。これは「CNNとBBCを足した数よりも多い」(ウェールズ氏)といい、主力メディアの一員になりつつある。内容の正確性も