国連が女性の地位向上を目指して設けた1975年の国際婦人年から半世紀。関西では77年に「女性学」の名を冠した民間の「日本女性学研究会」が発足し、その後、日本初の女性問題専門書店ができた。橋下徹大阪府政の行革のあおりを受けて、書店は閉店したが、ウェブサイトに場所を移して情報を発信。女性たちが平場で思いを語り合う場は、今も息づいている。関西発フェミニズムの歴史から、女性の現在地を考えた。(安藤恭子) 研究会が発足した77年は、女性の意識変革を掲げた「ウーマンリブ」運動を経て、新たな「女性解放の思想」としてのフェミニズムが注目された時期だった。研究会には研究者や会社員、主婦が集い、「学問と日常生活、理論と実践といった価値の分断をなくす」「いずれにも根ざした女性解放運動を創る」と掲げた。 82年には「海外のような『女の本屋』が日本にも必要だ」と、研究会メンバーでもある中西豊子さんが京都市内に「ウィ