(たかはし しゅんすけ)東京大学卒業、米国プリンストン大学修士課程修了。1993年にワイアット株式会社社長就任。1997年独立。2000年には慶應義塾大学大学院教授に就任、2011年より特任教授となる。2022年4月より現職。主な著書に『21世紀のキャリア論』(東洋経済新報社)、『キャリアをつくる独学力』(東洋経済新報社)などがある。 リスキリングは、会社都合で学びを押し付けることではない「人は会社にとって資産なのか。それとも資本なのか」 高橋氏の問いかけから講演は始まった。人的資本経営が注目される中、会社にとって「人」はどういう存在なのだろうか。 「資産なのか、資本なのか。実は重要なポイントです。企業のバランスシートで言えば、資産(アセット)は左側にくるもので、資本(キャピタル)は右側にくるもの。例えば、株主が投資してくれたお金は資本で、借り物です。借り物を元手にビジネスを行うことで左側