今年5月1日に刊行された「米議会調査会」リポート「日米関係――議会のための問題点」(Japan-U.S. relations:Issues for Congress)が日本の「歴史認識問題」を取り上げた。リポートには「安倍晋三首相やその内閣の歴史問題に関する発言や行動は、地域の国際関係を混乱させ、米国の国益を損なう懸念がある」という趣旨のことが書かれている。安倍首相を「強固なナショナリスト」と位置付けてもいる。 「米議会調査会」とは、英語で“Congressional Research Service, the Library of Congress”(CRS)と称し、名前の通り、所属は米国議会図書館(the Library of Congress)。連邦議会の議員が高い関心を抱く分野やテーマに関して調査、研究を行い、不定期にリポートを発行する、議会のシンクタンクのような役割を果たす。議会