岩手県陸前高田市の高田活版は、広告を控えることも考えていたが、「喪中はがきの書き方が分からない」という相談があったため出すことにしたという=岩手県陸前高田市で2011年11月24日、市川明代撮影 師走を迎え、年越しの準備が各地で始まる。東日本大震災で人口の1割近くが犠牲になった岩手県陸前高田市でも「喪中はがきの印刷承ります」と書かれた張り紙が目立つようになった。だが、注文の出足は鈍いと業者はいう。「あまりにもたくさんの人が亡くなり、喪中はがきをどう書いたらいいのかも分からない」。遺族はつぶやく。【市川明代】 陸前高田市の印刷会社「高田活版」は10月下旬、プレハブで事業を再開した。例年、11月末までに50件は受けていた喪中はがきの注文だが、今年は10件に満たない。 佐々木松男社長(61)によると、今年は、こんな文面の注文が目立つ。「3月11日の東日本大震災で、多くの友人、知人が亡くなったため
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