品質マネジメントシステム(QMS)の標準規格であるISO9001。適切に導入すれば、自社に潜む品質関連の問題点の洗い出しに役立つ。しかし当初の規格が策定されてから20年近く経過し、本来は手段である認証が目的化するなどの形骸化が目立ってきた。経営上の効果を見いだせなくなり、認証の継続を中止する企業も増えているという。 形骸化の原因の1つとして、著者は規格の意図を正しく理解せずに運用する現場が多いことを指摘する。そこで本書では、ISO9001が定める様々な要求事項に対する誤解と正しい解釈とを併記し、詳細に解説している。QMSの運用に迷いが生じたなど、基本を見直す必要に迫られた際に重宝する。