東日本大震災で900人を超える死者・行方不明者が出た宮城県名取市にある閖上(ゆりあげ)港で21日夕、深さ約3メートルの海底に乗用車が沈んでいるのを浚渫(しゅんせつ)作業中の業者が見つけた。引き揚げた車内から人骨とみられる骨数個を発見。津波犠牲者の可能性もあるとみて、宮城県警が詳しく調べている。 22日朝には、車があった海底付近を潜水業者が捜索し、新たに人骨のようなものを見つけた。 車は岸壁から10メートルほどの所で見つかった。車種はトヨタのチェイサーで、福島県南相馬市の神社の交通安全ステッカーが貼られていた。車内には給油カードや名刺もあったという。 県警によると、頭の骨が見つかれば「遺体」として数える。宮城県内では2013年2月に亘理町で見つかって以来、震災犠牲者の遺体は収容されていない。(石橋英昭)