ゆと部報vol.4で執筆もしました。今回は漫画「ファットカットヨーグルト」 6ページしかないけど最初の2ページを試し読みてことで載せときます。あらすじはクマとカメが低脂肪のヨーグルトのカットされた脂肪(ファット)を探しに旅に出るというものです。 初めて描く漫画で、ペンの扱いに戸惑ったりして死にかけて大学をさぼったりしました。もう二度と描きたくないと思ったけど、話が完結してないから次のゆと部報にも描きたいです。 続きを読むで試し読めます。
わりと空いている時間帯、たしかひとつの車両に10人程度が乗っていた。7人がけのシートの端っこに座って、フルーツヨーグルトをもりもり食う女性がいた。たまたま僕が向かい側のシートに座ると、彼女はスプーンを3回ほど口に運ぶあいだ、僕をじーっと見つめていた。食いながらこっち見てた。熱心に見てた。美人だった。恥ずかしくなって僕は目をそらした。なんか疲れて眠そうだったので、ひょっとしたら徹夜明けだったのかもしれない。彼女はヨーグルトを食べ終わると、容器をコンビニの袋に入れ、袋の口を縛り、自分の座っているシートの横に置いてぼんやりしていた。 駅のホームで、なんか中空をにらんで怒鳴っているおっさんがいた。おそらく60歳前後。紺色のジャンパーを着ていた。何を言っているのか聞き取れなかった。怒鳴っているうちに、にらむ場所が移動していって、最終的には線路の上のなにもない空間に向かってなにやら大音声を発していた。
おれが日々通勤に使う京浜東北線からは、多摩川の川べりと、川べりに立ち並ぶダンボールハウスの一群が見える。ホームレスたちの建設したダンボールハウス群の中には、テラスにデッキチェアを据え付けたものまであり、朝日に輝く多摩川の光を受けるその姿はほとんど優雅にさえみえるほどだ。そんな美しい光景を眺めるおれは不快指数100%の車中におり、いつのまにこんなテンプレートな悪夢に巻き込まれてしまったのだろう、なんてことを考えている。 そんなおれも十年くらい前には自分の才能をほとんど確信していたものだ。といっても、それが何の才能なのかはわかっていなかった。当然だ。何もしていなかったのだから。でも、何かができるはずだと盲目的に信じていた。もちろん、自分以外にそれを信じるものはいなかったけれど、さびしいとは感じていなかった。むしろ、まわりのバカどもにはわからないくらいでちょうどいいとさえ考えていたふしがある。ま
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