小田急線刺傷事件を受け、負傷者の支援を続ける警視庁犯罪被害者支援室の藤平旭警部補=2日、東京都千代田区 東京都世田谷区を走行中の小田急線の車内で、男に刃物で切り付けられるなどして乗客10人が重軽傷を負った事件は、6日で発生から1年となる。 【写真】逮捕後、送検される対馬悠介容疑者 逃げ場のない電車内で乗客が無差別に標的となった事件は、居合わせた多くの人の心身に傷を残し、今も支援が必要な被害者がいる。警視庁犯罪被害者支援室の警察官が取材に応じ、当時の様子や思いを言葉にした。 藤平旭警部補(39)は、事件で重傷を負った女性について「電車に乗ることができなくなった」と語る。男と似た人物を見ると当時の状況が鮮明によみがえるフラッシュバックを起こすこともあり、「『人が敵に見える』と話していた」と振り返る。 交通手段をバスにして移動に倍以上の時間がかかるなど、女性の生活は大きく変化したが、カウンセリン