2019年9月、ジョージタウン大学ローセンターで話すルース・ベイダー・ギンズバーグ。Photo: Tom Brenner / Getty Images アメリカでは若者からも絶大な支持を得ているルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称「RBG」。昨年、日本でも彼女の映画が2本公開されたが、理路整然と少数派意見を代弁し、丁寧な手法で社会に変革を仕掛け続ける彼女の熱意にインスパイアされた人も多いだろう。 第91回アカデミー賞にノミネートされた長編ドキュメンタリー映画『RBG 最強の85才』(2018年)の中で、彼女はカメラを真っ直ぐ見つめ、毅然とした態度でこう言った。 「男性の皆さん、私たちを踏みつけるその足をどけて」 1993年、史上2人目の女性最高裁判所判事に指名されたルースは、男子大学の女性排除、男女の賃金格差、投票法の撤廃など、誰もが平等に生きられる世界の実現に向け、数多くの社会問題に果敢