児童婚が慣習として残るソマリア。撲滅の動きがあるが、現在、その流れに逆行する新法案が国会で審議されているという。英紙「ガーディアン」が報じた。 ファドゥーサ・サラトゥ・モハメドが15歳だったときのことだ。従兄弟が結婚させてほしいと彼女の両親に許しを求めてきた。 父は何のためらいもなく了承した。反対したモハメドに、父は「呪いか祝福か」いずれかを選べと言った。 「選択肢はありませんでした。つまりは強制でした」とモハメドは言う。 「親から呪われることを選ぶ女の子なんていません。だから結婚を受け入れるしかなかったんです」 モハメドはソマリア南央部の町バイドア出身で、医者になることを夢見て学校に通っていた。だが、結婚によって、すべてをあきらめざるをえなくなった。 結局、結婚3年目でモハメドは離婚し、いまは両親の家で生活している。離婚したのは、子供が2人生まれたあとだった。 憲法で禁止されている児童婚