5月16日、 ディナバンドゥ・サフさんは、空腹にさいなまれ、1日中監視カメラに見張られた部屋に閉じ込められていた。写真は2019年2月、インド・チンチワッドの就職フェア会場で行列する来場者(2024年 ロイター/Danish Siddiqui) [ゴランサラ(インド) 16日 トムソン・ロイター財団] - ディナバンドゥ・サフさん(41)は、空腹にさいなまれ、1日中監視カメラに見張られた部屋に閉じ込められていた。カンボジアでの就職斡旋詐欺に引っかかったサフさんは、インドに戻って家族に再会できる日が来るのかと嘆きつつ、幾晩も眠れぬ夜を過ごした。 サフさんは昨年6月、データ入力オペレーター募集の話に飛びついた。職場はベトナム、報酬は月900ドル(約14万円)、食事と住まいは無料で提供という好条件だ。似たような仕事は何件もやったが、いずれも短期で、報酬はこれに比べればごくわずかだった。