札幌ドームを大型の暗幕で仕切る「新モード」。客席の規模をほぼ半分にすることで幅広いアーティストを誘致する=3月 札幌ドーム(札幌市豊平区)が、プロ野球北海道日本ハムの北広島市への本拠地移転による減収対策の柱として、総事業費約10億円を掛けて2万人以下の中規模コンサート用に今春導入した「新モード」の利用が1件も決まっていないことが分かった。本年度は新モードで6件の開催を目指すが難航。ネーミングライツ(施設命名権)売却のめども立たず、赤字額は当初想定の2億9400万円から膨らむ可能性がある。 「客席を半分にすると、アーティストは『自分たちはドームを埋められないんだ』と気落ちする。だから新モードは勧められない、という話をイベント関係者から聞いた」。ドーム内を暗幕で仕切り、コンサート規模を半分以下にする新モードの現状について、札幌市幹部はこう明かす。
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