2017年02月24日12:21 カテゴリ経済 なぜ「ハイパーリカーディアン」な異常事態が続くのか 翁邦雄氏の新著はFTPLを否定的に評価しているが、私はシムズの予言は当たると思う。彼はロイターでハイパーリカーディアンというおもしろい言葉で、日本の現状を表現している(誤字は訂正された)。この種の議論をする際によく持ち出されるリカーディアン均衡(リカードの等価定理)的な考え方では、追加的な政府支出の効果は将来の増税予測によって相殺されるというが、現在は[日本では]相殺どころか、それ以上の増税を予測する「ハイパーリカーディアン」とでも呼ぶべき「期待」がむしろ広がってしまっている。これは私が非リカーディアン不均衡と呼んだものと同じだ。FTPLの均衡条件では、 物価水準=名目政府債務/財政黒字の現在価値 (1) ここで名目政府債務は1100兆円だから、物価が1前後で安定しているということは、投資家