法廷で再生された取り調べDVDをNHKに提供したのは、刑事訴訟法が禁じている証拠の「目的外使用」だとして、大阪地検に弁護士が懲戒請求された件では、大阪の刑事事件に精通した弁護士らが代理人団を結成。大阪弁護士会綱紀委員会に意見書を提出した。その際、代理人の筆頭に名前を記されたのが、かつて最高裁裁判官を務めた滝井繁男弁護士だ。 滝井繁男弁護士滝井弁護士は、大阪弁護士会会長などを経て、2002年6月11日から2006年10月30日最高裁裁判官となった。裁判官として、利息制限法の規定を超える消費者金融のいわゆるグレーゾーン金利を否定し、過払い金返還訴訟への道を開いて多重債務者を救済したことで知られる。水俣病関西訴訟で国などの責任を認める判決に関わったほか、参院選定数訴訟では「1人の投票価値が他の人の2倍を超えることは、いかなる理由でも正当化できない」との反対意見を書いた。 「憲法の番人」とも言われ
主任弁護人の佐藤博史弁護士の怒りが炸裂した。まずは検察官に。そして報道陣に対して。5月22日の第1回公判前整理手続きが終わった後の記者会見の席上である。検察側が提出した証明予定記載事実に事件と被告人のつながりについてまったく記載されていないという「異常なもの」(佐藤弁護士)だった。唯一の警察官調書が開示されたものの、肝心の部分は黒塗り。弁護側の公訴棄却の申し立てはほとんど報じられず、また雲取山山頂から今月になってメッセージ入りの記憶媒体が発見されたという警察情報はそれなりの大きさで伝えられた。この警察情報を無批判に報じたマスメディアについて、佐藤弁護士は「警察の御用聞きはやめてもらいたい!」と一喝した。 「異例」づくめの検察の対応この日の公判前整理手続きには、被告人の片山祐輔被告もスーツ姿で出廷した、という。裁判官が黙秘権の告知をしたが、特に本人が話す場面はなかったようだ。 弁護側は佐藤弁
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