2016年、写真を撮影していたアマチュア科学者らが、紫色の弧を描くオーロラのような、珍しい現象に気がついた。画像はカナダのカムループス付近で目撃されたもの。新たな研究により、スティーブと呼ばれるこの現象は、二つの異なる種類の発光現象が組み合わさったものであるらしいことがわかった。(PHOTOGRAPH BY DAVE MARKEL PHOTOGRAPHY, NATIONAL GEOGRAPHIC YOUR SHOT) オーロラのはかない輝きは、昔から人々を魅了し、同時にその発光原理についても数多くの研究がなされてきた。しかし2016年、まったく新しいタイプの発光現象「スティーブ」が、カナダのアルバータ州で発見され、科学者たちを驚かせた。(参考記事:「未知の「紫のオーロラ」、はじめて報告される」) スティーブは、長く伸びる紫色の光の帯で、ときどき杭を打った柵のような形をした緑色の光を伴うこと