「世界中の土を自分の目で見てみたい!」とスコップ片手に世界を飛び回ってきた土壌学者の藤井一至さん。人々の貧しさの根底に土の問題があると気づき、研究に向き合う姿勢に変化が。土から世界を救うことはできないか?藤井さんに聞いてみました。
和白水処理センターに集められた下水から回収、抽出された再生リン。最終処理を経て肥料となり、8月下旬から農家への販売が始まった。博多湾の水質環境改善を目的に始まった処理は、市民生活と農業をつなぐ新たな可能性になろうとしている=福岡市東区で、津村豊和撮影 福岡市に七つある下水処理施設の一つ、東区の和白(わじろ)水処理センター。積み上がった白い結晶を職員に両手のひらですくってもらうと、指の間から砂のようにさらさらとこぼれ落ちた。臭いも全くない。 結晶の正体は「再生リン」。窒素、カリウムと並ぶ化学肥料の3要素の一つのリン酸を、市民生活で出た下水から回収、抽出したものだ。市は博多湾の水質汚濁を防ぐため、1996年にリンの回収事業をスタート。さらに、国土交通省が開発した回収技術を今年4月に導入したことで回収量が15倍になり、年間に最大で150トンを見込めるようになっ…
「遊牧研究には現代の問題を解くカギがあるかもしれない」と話す松原正毅・国立民族学博物館名誉教授遊牧社会を研究してきた国立民族学博物館の松原正毅名誉教授が、「遊牧の人類史-構造とその起源」(岩波書店)を著した。遊牧は人による動物の管理ではなく、むしろ動物の群れの移動に人がついていったことがはじまりだという。乗馬は子供の遊びから始まったとする考察など、子供や女性が果たした役割も重視している。人類史について新たな発想を促す新著について、松原氏に聞いた。 「ヒツジの群れのなかで眠るのは本当に心地がいい。穏やかな気持ちになり、何物にも代えがたい瞬間だと感じました」 松原氏は昭和54年から翌年にかけての約1年間、トルコ南部で遊牧民ユルックの人々と起居をともにして人類学的調査を行った。生活道具一切をラクダの背に乗せ、ヒツジやヤギ、ウシ、ウマの群れとともに秋、冬、夏の各滞在地をつなぐ計約450キロを移動し
淡路島特産の野菜といえば、タマネギ。春から6月にかけての収穫期に活躍するのが、地元の鉄工所が造る独特な「農民車」だ。乏しい記録を探ると、その始まりは約60年前。しかも同時期、大手建設機械メーカーによる、もうひとつの「農民車」が注目を浴びていた。惜しくも短命に終わった車は果たして、草創期を彩る幻のライバルだったのか-。 農民車を最初に手掛けたといわれるのが、南あわじ市松帆脇田出身の前田敬語さんの鉄工所。いとこの農業前田薫さんのアイデアで、牛馬車の木製荷台に中古の自動車部品や農業用発動機を組み合わせ開発した。 敬語さんが2002年に74歳で没した後は修理のみ続けていたが、今年初めに機材を処分。過去を物語る資料は、農民車を特集したNHKテレビ「明るい農村」(1983年)などの録画しかないという。 製造時期について、敬語さんは同番組で「昭和35、36年」と説明。それを裏付ける「61年秋に試作」とい
","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"
","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"
","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"
哺乳類で雄と雌を産み分ける方法を、広島大学の研究チームが開発し、マウスやウシなどで実証した。特別な装置を使わずに精子の性染色体の違いを利用して、高い割合で産み分けることに成功した。技術的にはヒトへの応用も可能だという。研究成果は14日、米科学誌に掲載された。 哺乳類の性別は、XとYの二つの性染色体で決まる。X染色体が二つだと雌、XとY染色体が一つずつだと雄になる。卵子はX染色体が一つだが、精子はX染色体をもつもの(X精子)と、Y染色体をもつもの(Y精子)がある。X精子が受精すれば雌、Y精子なら雄になる。X精子とY精子は同じ数つくられ、これまで機能に差はないと考えられてきた。 チームは精子の元となる細胞からX精子とY精子ができる過程に着目。遺伝子を網羅的に調べ、X精子のみにある「受容体」を発見した。精子の尾の部分にあり、刺激すると精子の動きが抑制される。 試験管に培養液とマウスの精子を入れて
世界三大穀物の一つであるトウモロコシの栽培化は、これまで考えられていた中米だけでなく南米でも進み、より複雑な過程をたどったことが、米スミソニアン自然史博物館などの国際研究チームの研究で分かってきた。トウモロコシ栽培の歴史を書き換えることになりそうだ。 トウモロコシの栽培化は約9千年前に中米のメキシコで自生植物のテオシントを原種に始まり、6500年ほど前までには果軸が大きくなった栽培品種が生まれ、南米にも広がったと考えられてきた。 しかし、近年のDNAの研究で、メキシコで見つかった約5千年前のトウモロコシが原種と栽培品種の中間的な性質を持つことが示され、6500年ほど前に栽培品種が生まれたとする従来の考え方は見直しを迫られていた。 国際チームは、南米の在来系統を含む100品種以上のトウモロコシのDNAを解析し、その由来を再検討した。その結果、7500年ほど前にメキシコから持ち出された原種が、
肥料の原料として世界中で生産されている水素と窒素の化合物「アンモニア」の新しい合成法を、九州工業大大学院生命体工学研究科(北九州市若松区)の春山哲也教授(54)が開発した。水と空気だけを材料にする簡易的な方法で、化石燃料を使用する従来の製造法に比べて、大幅なコスト低減が見込まれる。環境への負荷も少なく、注目を集めそうだ。 春山教授によると、世界の人口が増え続ける中、アンモニアは食糧の増産に欠かせない重要な化合物。世界で年間約1億7千万トン生産されている。 現在の製造はほぼ100%、1913年に実用化された「ハーバー・ボッシュ法」を採用。天然ガスに含まれる水素を高温、高圧で窒素と合成し、アンモニアを生み出す。ただし、大規模な工場が必要で、二酸化炭素(CO2)を排出することにもなる。 気体と液体の境界で起こる反応を研究している春山教授は、水の表面の水素原子が他の原子と反応しやすい性質に着目。空
東北大や名古屋大などの研究チームは、洪水が頻発する東南アジアなどで栽培されている「浮きイネ」が、水没した際に水上に葉を出そうと急激に背丈を伸ばすための遺伝子を突き止めたと、12日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。 この遺伝子は「SD1遺伝子」と呼ばれ、イネの背丈の調整に関係しているという。記者会見した東北大の黒羽剛助教(植物生理学)は「異常気象などの環境変化に対応する品種の開発に役立つ成果だ」としている。 日本とバングラデシュで栽培されているイネ計68種類のDNA配列などを比較。バングラデシュの浮きイネにある特異な変異からSD1遺伝子を発見した。
筑波大学は5月21日、さまざまな人工光照射条件下でサニーレタスを栽培した際に起こる代謝の違いを、統合オミックス解析により明らかにしたと発表した。 同成果は、筑波大学生命環境系の草野都 教授、電力中央研究所の庄子和博 上席研究員、北崎一義(現 北海道大学助教)、理化学研究所の福島敦史 研究員およびUC Davis Genome Center(米国)のRichard Michelmore教授らの研究グループによるもの。科学誌「Scientific Reports」に掲載された。 同研究では、光による植物生長制御研究が盛んである青色光や赤色光に加え、植物が行う光合成との関係がはっきりとは明らかにされていない緑色光に着目した。サニーレタスの苗に青色光(ピーク波長=470nm)・赤色光(同680nm)および2種類の緑色光(同510nm、524nm)を、短期間(1日)および長期間(7日)、2種類の異な
石川県は14日、成牛の体細胞から複製した世界初のクローン牛として1998年に誕生し、世界的に注目された「のと」が19歳10か月で死んだと発表した。 牛の寿命は20歳程度。死因は高齢によるものとみられる。 発表によると、のとは今月4日、牛舎でぐったりしていたため栄養剤などを与えたが、14日、呼吸が荒くなり、同日午後3時58分に死んだ。 のとは、近畿大と県の共同研究で、雌牛の卵管から体細胞を採取し、培養した体細胞の核を未受精卵に移植して、誕生した。 成牛から誕生したクローン牛は、親と遺伝的に同じ形質をほぼ受け継ぐため、肉質の良い牛や乳量の多い牛の大量生産が期待される一方で、クローン牛に対する安全性への不安から農林水産省が出荷自粛を求めていた。国内ではクローン牛は流通していない。
農園で栽培されるタバコ(2017年1月19日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / INTI OCON 【3月8日 AFP】収穫高の減少を最小限に抑えつつ、植物の生育に必要な水の量を4分の1少なくする遺伝子組み換え技術を開発したとする研究論文が6日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表された。 米イリノイ大学(University of Illinois)などの研究チームは、モデル作物として実験によく使われる植物のタバコの単一遺伝子を改変して、通常必要とする水の量の75%しか使わずに正常に近い大きさにまで成長させることに成功した。 主要農作物でも同様の反応が得られれば、この種のものとしては初の「遺伝子ハック」が、深刻化する水不足に直面している世界の増え続ける人口に食糧を供給する助けになる可能性があると、研究チームは主張している
消毒にも使われるエタノールを薄めて土に混ぜると、イネが塩害に強くなったと理化学研究所や農業・食品産業技術総合研究機構などの研究チームが発表した。国際植物科学誌の電子版に論文が掲載された。 エタノールは酸素の薄い状況で、植物が呼吸したときに作られる物質でもある。理研の関原明(せきもとあき)チームリーダーによると、発芽から2週間後のイネを、濃度0・3%のエタノールを与えた土とエタノールを与えない土で、それぞれ4日間育てた後、土に塩分を加えて成長を比べた。すると、エタノールを与えたものは枯れずに、葉の色も緑のまま生き残った。塩分を加えた土でイネを育てると、イネに活性酸素が蓄積していたが、エタノールを土に混ぜると活性酸素を無毒化する酵素が増えていたという。 シロイヌナズナでも同様の効果が見られ、乾燥や高温に強くなることも期待できるという。 世界の灌漑(かんがい)農地の約2割で塩害が起きているといい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く