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bookに関するmfluderのブックマーク (763)

  • 映画『82年生まれ、キム・ジヨン』 - 紙屋研究所

    映画のネタバレが少しあります) リモート読書会の題材となったので、石牟礼道子『苦海浄土』を初めて読んだ。恥ずかしながらそれまで一度も読んだことはなかったのである。 新装版 苦海浄土 (講談社文庫) 作者:石牟礼 道子 発売日: 2004/07/15 メディア: 文庫 なんの知識もなく読んだが、途中から違和感を抱いた。 これは当に誰かがしゃべったことなんだろうか? そしてその「聞き書き」なんだろうか? 江津野杢太郞という9歳の水俣病患者の家族を記したところで、その祖父、爺さまがとともに漁をすることを語る次のような言葉を読んだ時にそう感じた。 あねさん、魚は天のくれらすもんでござす。天のくれらすもんを、ただで、わが要ると思うしことって、その日を暮らす。 これより上の栄華のどこにゆけばあろうかい。 寒うもなか、まだ灼け焦げるように暑うもなか夏のはじめの朝の、海の上でござすで。水俣の方も島原

    映画『82年生まれ、キム・ジヨン』 - 紙屋研究所
    mfluder
    mfluder 2020/11/04
    “だから、まさにジヨンは小説や文学を書くべき人であった。最終的に彼女が小説を書き始めたのはとてもよくわかる”
  • 石牟礼道子『苦海浄土』 - 紙屋研究所

    リモート読書会は石牟礼道子『苦海浄土』だった。 新装版 苦海浄土 (講談社文庫) 作者:石牟礼 道子 発売日: 2004/07/15 メディア: 文庫 水俣病について書かれたということは有名なだが、果たしてこれはノンフィクションなのか、小説なのか。石牟礼は「新しい形式の詩」だという。一読して、その意味がわかった。なるほど「詩」である。 つれあいも言っていたのだが、書を読む前は「水俣病について書かれたものだから、きっと有吉佐和子『複合汚染』のようなルポなのだろう」と思っていた。しかしそうではなかった。「社会問題としての水俣病がわかる」というではなかったのである。 率直に言って、水俣病(の概要)について知り、環境問題について学ぼうと思うのであれば、入門としてもっと「適切」ながたくさんある。 ぼくは書を読んで、水俣病そのものの中身ではなく、まず「文学」としてのインパクトを受けた。 その

    石牟礼道子『苦海浄土』 - 紙屋研究所
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    mfluder 2020/11/04
    “言葉を奪われた者の言葉を「呪術師」のように紡ぎだすのだとしたら、わかりやすい怒りや恨みが出てくるわけではない。こんなふうになるのかもしれない。 しかし、そうした一面性こそが石牟礼の文学の魅力なのだろ
  • 『ワクチン・レース〜ウイルス感染症と戦った科学者、政治家、そして犠牲者たち』 - HONZ

    『ワクチン・レース〜ウイルス感染症と戦った科学者、政治家、そして犠牲者たち』解説 by 岩田 健太郎 2009年のノーベル生理学・医学賞を受賞したのは、エリザベス・ブラックバーン、キャロル・グライダー、そしてジャック・ショスタクの3氏だった。 細胞寿命の鍵を握る染色体の先端にある連続する塩基配列、テロメア、そしてテロメアを修復する酵素であるテロメラーゼの研究成果が受賞の理由であった。このテロメアがだんだん短縮していくとついに細胞は死亡する。細胞は永遠に分裂できる不死の存在ではないのだ。テロメアが短縮し、細胞が死に至る限界点をヘイフリック限界とよぶ。 それにしても、エリザベス・ブラックバーンとキャロル・グライダーがテロメラーゼを発見したのはグライダーがまだ23歳のとき。カリフォルニア大学バークレー校の大学院生だった。ブラックバーンは同校の助教授(准教授)でまだ30代だった。ジャック・ショスタ

    『ワクチン・レース〜ウイルス感染症と戦った科学者、政治家、そして犠牲者たち』 - HONZ
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    mfluder 2020/11/04
  • 『闇の脳科学「完全な人間」をつくる』 その先駆者の栄光と悲劇、そして「脳操作」の現在と未来 - HONZ

    同性愛の「治療」を受ける男。娼婦を相手に性的興奮を得ることができれば成功だ。男の頭には電極が差し込まれており、後頭部から4のコードが隣の部屋まで延びている。その部屋では、研究者たちが電極から送られてくる計測値を見ながら、男の快楽中枢に適切な電気刺激を与える。 まるでSFだ。しかし、未来の話としてはおかしいと思われないだろうか。現在の状況を考えると、LGBTが治療対象となる未来などやってくるはずがなかろう。未来物語でもなければ架空のストーリーでもない。米国で実際におこなわれた人体実験なのである。 書『闇の脳科学 「完全な人間」をつくる』の冒頭シーンがこれだ。いったいどんな内容のなのか。意識せずとも期待感が広がっていく。まるで脳のどこかに電気刺激が与えられたかのように。 この実験をおこなったのは、精神科医ロバート・ガルブレイス・ヒース。統合失調症病などさまざまな精神疾患に対して、患者

    『闇の脳科学「完全な人間」をつくる』 その先駆者の栄光と悲劇、そして「脳操作」の現在と未来 - HONZ
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    mfluder 2020/10/14
  • 『アスペルガー医師とナチス 発達障害の一つの起源』現代の精神医学とナチス 光と闇の意外なつながり - HONZ

    医師にとって自らの名が診断名に冠されるのは名誉なことに違いない。だが「アスペルガー症候群」に名を冠した医師ハンス・アスペルガーにとって、それは胸を張って誇れた名誉だろうか。 アスペルガーは、ナチス統治下のオーストリア・ウィーンで小児科医として活躍した。敬虔なカトリック教徒でナチスにも入党しなかった彼は戦後、ナチスに抵抗した人物として評価された。また戦中に障害のある子どもたちを迫害から守るため、彼らには特殊な能力があると診断し、「第三帝国に貢献できる人材だ」と主張して命を救った経緯から、良心的な医師としても尊ばれた。 だが書で描かれるアスペルガーの人物像は、これまでの慈愛と反骨のイメージを覆す。筆者が史料を丁寧に掘り起こすことで白日の下にさらした裏の顔は衝撃的である。 ナチスの悪名高い政策の1つが「T4プログラム(成人安楽死プログラム)」だ。同政策の下、ナチスはドイツ民族にふさわしくないと

    『アスペルガー医師とナチス 発達障害の一つの起源』現代の精神医学とナチス 光と闇の意外なつながり - HONZ
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    mfluder 2020/10/12
    “本書の見立てによると、アスペルガーが提唱した「自閉的精神病質」という概念は、こうしたナチスの選別思想と通底している”
  • 『剱岳—線の記』古代日本のファーストクライマーを探せ! - HONZ

    新田次郎の『劒岳〈点の記〉』は、日露戦争直後の1907(明治40)年、前人未到とされ、また決して登ってはいけない山と恐れられていた北アルプスの剱岳(標高2999m)の登頂に挑んだ測量官を描いた山岳小説の傑作である。 物語は、設立間もない日山岳会との初登頂争いの形をとりながら進んで行く。 実際はこの登攀争いはフィクションらしいのだが、剱岳が当時、未踏峰とされていたのは事実だ。そして、日陸軍参謀部陸地測量部の柴崎芳太郎率いる測量隊が命がけの登頂に臨み、見事成功した。 ところが、彼らはそこで信じがたいものを目撃した。 山頂で彼らは、古代(奈良〜平安時代)の仏具を発見したのだ。 置かれていたのは、錫杖頭と鉄剣だった。錫杖頭とは、杖の頭部につける金属製の仏具である。振ると円環が触れ合って音が出る。山中で修行する山伏が携行しているものだ。柴崎隊よりもはるか昔に、剱岳の山頂にたどり着いていた者がい

    『剱岳—線の記』古代日本のファーストクライマーを探せ! - HONZ
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    mfluder 2020/10/12
    “「剱岳のファーストクライマーは誰か」という謎を解明するにあたり、著者がまず注目したのも立山信仰だった”
  • 津原泰水/近藤ようこ『五色の舟』を読む - 関内関外日記

    五色の舟 (ビームコミックス) 作者:近藤 ようこ 発売日: 2014/04/23 メディア: Kindle版 おれは近藤ようこが漫画化した『高丘親王航海記』と『夜長姫と耳男』にすっかりやられてしまったので、さらに近藤ようこを読もうと思った。 『五色の舟』。原作は津原泰水。おれと津原泰水、津原泰水とおれ。おれは短編である「五色の舟」が掲載されている『11 eleven』を手にとったことがある。そして、冒頭を飾る「五色の舟」を読んで、それよりあとを読むことなく放ってしまった。 goldhead.hatenablog.com なぜ放ったのか。つまらなかったのか。ぜんぜん、逆だ。「五色の舟」がすばらしいことこの上ないので、おれには眩しすぎてそれ以上読むことができなかったのだ。前にも書いたが、どんな思い上がりであろうとも、嫉妬に似た感情がそこにはあった。おれはしがない日記書きだが、それでも最低限人

    津原泰水/近藤ようこ『五色の舟』を読む - 関内関外日記
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    mfluder 2020/10/12
  • 『食べることと出すこと』想像しようという努力、想像できるという傲慢 - HONZ

    病気、それも大きな病気を経験した人の多くは「べることの喜び」をしみじみと感じる瞬間を経験したはずだ。手術をすれば何日も事が許されないことがある。慢性の病なら様々な事制限もある。カロリー制限、塩分制限、糖分制限、脂肪制限、たんぱく質制限云々。がんで抗がん剤治療を受けると、吐き気や欲不振などに苦しんで「べていい」と言われてもべられないということもある。抗がん剤治療により白血球数が減少すると、場合によってはより厳しく衛生に気を配った事をしなくてはならないこともある。 なんの不安もなく、べたいものをべたい時にべられるというのは、実はとても贅沢なことだ。 が、「べること」にまつわる様々な経験も、癒える病であれば、いつの間にか忘れていく。ときどき「あの時はつらかった」と思い出しつつ「暴飲暴は避けよう」というほどの教訓を得て。 しかし一旦患ったら、そんな生易しいことではすまない病

    『食べることと出すこと』想像しようという努力、想像できるという傲慢 - HONZ
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    mfluder 2020/09/29
  • 『公文書危機』政府の隠ぺい体質がもたらす公文書危機と民主主義の崩壊 - HONZ

    1997年に発覚した、民間金融機関などによる大蔵官僚への過剰接待事件以降、官僚の劣化が止まらない。中央官庁というのはブラック企業の典型であることが詳(つまび)らかになり、ルサンチマンを抱えた国民のバッシングを浴び、天下りも禁止される中、新卒採用での人気低下、止まらない若手の大量退職など、側から見ていても同情を禁じ得ないほど地盤沈下している。 こんな状態では官僚の士気は上がりようもないし、レベルの低い政治家に代わって能吏が組織として国を支えるという構造が崩れてしまったら、一体、日はどうなってしまうのだろうか。こうした心配が、今まさに現実のものになろうとしている。 自分の大学の同期の中でも、当時の大蔵省(今の財務省と金融庁)に入省したのは、飛び切り優秀で真面目で勤勉な連中ばかりだった。それにも関わらず、そうした中から、森友学園への土地売却交渉記録の改ざんを指示した上に、国会で「廃棄した」とか

    『公文書危機』政府の隠ぺい体質がもたらす公文書危機と民主主義の崩壊 - HONZ
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    mfluder 2020/08/26
  • あり得たかもしれない宇宙開発史を描き出す、主要SF賞総なめの話題作──『宇宙へ』 - 基本読書

    宇宙【そら】へ 上 (ハヤカワ文庫SF) 作者:メアリ ロビネット コワル発売日: 2020/08/20メディア: Kindle版宇宙【そら】へ 下 (ハヤカワ文庫SF) 作者:メアリ ロビネット コワル発売日: 2020/08/20メディア: Kindle版この『宇宙(そら)へ』は、メアリ・ロビネット・コワルによる、1950年代の女性の計算者&パイロットの物語を描き出す、宇宙開発系のSFである。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞というアメリカの主要SF関連賞を総なめにした、SFにおける今年最大の話題作のひとつ。僕はそもそも、SFとしては現実的な科学に根ざして宇宙を舞台に展開する物語、宇宙開発系と言われるサブジャンル全般が特に好きだから、作にも大いに期待していたんだけど──いやーこれはおもしろかった! 主な舞台となっているのは先に書いたように1950年代のアメリカだが、この世界は我々の

    あり得たかもしれない宇宙開発史を描き出す、主要SF賞総なめの話題作──『宇宙へ』 - 基本読書
  • 『ロレンスになれなかった男 空手でアラブを制した岡本秀樹の生涯』 - HONZ

    社会人になってよく考えることがある。「仕事中に個人として意見したり行動することって、そんなに良くないことですか?」たとえば、あるミーティングで、私自身の意見を述べるときに、必要以上にプレッシャーを感じて「私個人の意見としましては……」なんて、いきなり真面目口調になってしまう。また、ミーティング後に上司から「会社の発言となるから、勝手な意見は言わないように」と注意された時にたまに感じる違和感はどこから来るのだろうか。 最初から小さな悩みの吐露ではじまり恐縮だが、個人として、会社の一員として、日人として、大人としてなど、日々の生活のなかでいろんな文脈に配慮しながらの行動を求められることに窮屈に感じることがあるのだ。その配慮が何のためのか、また何を生み出すのか、漠然とした気持ちに答えを探してと向き合うことが最近多い。 書『ロレンスになれなかった男 空手でアラブを制した岡秀樹の生涯』のなか

    『ロレンスになれなかった男 空手でアラブを制した岡本秀樹の生涯』 - HONZ
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    mfluder 2020/08/18
    “彼の発言やエピソードから、彼が「個人」として行動することに人一倍意識していたことが読み取れる”
  • 『KGBの男 冷戦史上最大の二重スパイ』 - HONZ

    僕はスパイ小説には目がなくて、若いころはイアン・フレミングやジョン・ル・カレに耽溺したものだった。このジャンルは、なぜか、連合王国(uk、イギリス)のお家芸だが、書も例外ではない。しかもフィクションではなく、これは実話なのだ。まさに「事実は小説より奇なり」を地で行く物語で、心臓をドキドキさせながら2日で一気に読み込んだ。あまりにも面白くて途中で止めることができなかったのだ。 1938年、KGBの一家に生まれた冷静・有能で知的なエリート、オレーク・ゴルジエフスキーは、当然のようにKGBにスカウトされ出世の階段を上り始める。しかし、派遣先の東ベルリンで見たベルリンの壁の建設や最初の赴任地デンマークで体験したプラハの春の弾圧はオレークに共産主義体制に対する嫌悪感を抱かせるのに十分だった。オレークはソ連を西側諸国のような文化的で自由な国家に転換させようと考え、1974年から二度目の赴任地デンマー

    『KGBの男 冷戦史上最大の二重スパイ』 - HONZ
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    mfluder 2020/08/08
  • 『「役に立たない」科学が役に立つ』 - HONZ

    作者:エイブラハム・フレクスナー ,ロベルト・ダイクラーフ 出版社:東京大学出版会 発売日:2020-07-29 このたび東京大学出版会から刊行された、エイブラハム・フレクスナーとロベルト・ダイクラーフ著『「役に立たない」科学が役に立つ』を読み、期待していた以上に深く考えさせられ、また心を動かされました。 著者の二人は、プリンストン高等研究所を可能にした初代所長(フレクスナー)と、現所長(ダイクラーフ)です。 初代所長であるフレクスナーは、なにしろアインシュタインやフォン・ノイマンをはじめ、綺羅星のような科学者たちの居場所であった高等研究所が創設されるにあたって決定的に重要な役割を果たした人物なので、わたしのように長年ポピュラー・サイエンス系の翻訳をやっている人間にとってはある種の有名人です。その彼の有名なエッセイが日語で読めるようになるというので、刊行を心待ちにしておりました。 フレク

    『「役に立たない」科学が役に立つ』 - HONZ
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    mfluder 2020/08/05
  • トランプ支持者を”定点観測”で追う「記者、ラストベルトに住む」。「大逆転再選」説も出る中、映画のような同書ご一読を。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

    気づけばあと数ヶ月後に迫って参りましたアメリカ大統領選挙。 自分はこれでも統計学の信奉者(理解者だとは言ってない)ですから、これだけ統計的に支持率の差がつけばバイデンの勝利、トランプ再選の失敗は間違いないと思っていたが、「前回大統領選を番狂わせに導いた隠れトランプ支持者はむしろ増えている」という記事がこの前話題になりました。 …ロバート・カヘリー上級調査員は取材に対し「トランプ支持でも、そうとは言いにくい空気が4年前より強い」と指摘する。 (略) 1日現在、各種調査の平均でバイデン氏の支持率はトランプ氏を7ポイント上回るが、同社の調査では、五分かトランプ氏やや有利の展開という。カヘリー氏は「人々がバイデン氏の楽勝を信じ、結果が異なれば、選挙の公正さを疑われかねない」と語り、精度向上の必要性を訴える。 隠れトランプ支持者の存在をめぐっては論争がある…(後略) www.jiji.com 当だ

    トランプ支持者を”定点観測”で追う「記者、ラストベルトに住む」。「大逆転再選」説も出る中、映画のような同書ご一読を。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
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    mfluder 2020/08/05
    “から大きな反響を呼びその5岩波新書にまとめられこれまた大反響を呼んだ「”
  • 2020年7月に読んだ本 - 博客 金烏工房

    六国史以前: 日書紀への道のり (歴史文化ライブラリー)の感想帝紀・旧辞、天皇記・国記、そして古事記がいかなる書であったのかを考察する。特に古事記が元来特定の書の名前ではなくカテゴリーを指すものだったという指摘はおもしろい。古人の名に仮託した「擬作」が前近代においては創作活動、自己表現として許容されていたのではないかという指摘は、日古代のみならず東アジア古代の創作や学術を考えるうえで示唆的である。読了日:07月03日 著者:関根 淳 謎とき『風と共に去りぬ』: 矛盾と葛藤にみちた世界文学 (新潮選書)の感想とんだ形で映画版が話題になってしまった『風と共に去りぬ』の翻訳者による作品論。映画版と原作との違い、原著者の半生や家系と物語との関係、文体論、2人で1人というスカーレットとメラニーとの関係など、多方面から作品を論じる。今話題になっている方面としては、後人による続編が差別意識への対抗手

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    mfluder 2020/08/01
  • 日雇いアルバイトでイラクへ行った。そこで見た地獄

    私たちを乗せた飛行機はパキスタンのカラチ空港で給油し、二十時間ほどのフライトでバグダッド空港に着いた。 タラップを降りたとたん、私は激しい息苦しさを覚えた。 私がアルバイトでイラクの建設現場に行くことになったのは、1980年の七月半ばのことだった。サダム・フセインが大統領になった翌年である。当時、大学を中退した私は、金がなくなると高田馬場の職安前の公園内にできる寄せ場に行き、日雇い労働でいつなぐ生活をしていた。 そんなある時、顔馴染みの手配師が、「にいちゃん、外国の現場があるんだけど、行かねかぇかい?金はいいよ」と誘ってきた。聞くと、契約期間は七月末から三か月。旅費は勿論、衣住付きで三百万円を支払う。仕事は日の大手建設会社が建てているビルに資材を運び入れる外国人労働者の監督をするのが仕事だという。 「こんなにうまい話があるのかな……」と多少疑心暗鬼にはなったが、「前金として百万円払う

    日雇いアルバイトでイラクへ行った。そこで見た地獄
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    mfluder 2020/08/01
    講談社「異邦の仔」"1980年の七月半ばのことだった。サダム・フセインが大統領になった翌年"こんな国で長いこと働くには、ああいうことでもしないと日本人としてのプライドみたいものが保てなくなるらしいぜ"日本のODA"
  • 匿名ダイアリー「タイムトラベルものの小説でおすすめ教えて」 - カレーなる辛口Javaな加齢日記

    https://anond.hatelabo.jp/20200309194930 基、タイムトラベルものはあまり好きじゃないです。読んでてやきもきするし、そのわりにワンパターンなので好きじゃない。 現在or未来を変えるために過去であれこれする→うまくいかない→もっかいあれこれする→今度はうまく行った、みたいな。 以下、私のタイムトラベル小説遍歴(しょぼい)。 うーん,それは世間で紹介される奴が,「単純な」タイムトラベルものになりがちだからでは.面白い奴はそれなりに手が込んでる分だけ「難解に」なり易く,初心者にはお勧めしにくい.馴れてない人には理解出来ないし,仮に理解出来ても疲れるだけで面白くない. 以下、私のタイムトラベル小説遍歴(しょぼい)。 『夏への扉』どこがどう名作なのか説明してほしい 『ふりだしに戻る』情景描写は好き 『時をかける少女』1967年刊だって!初出は『中学三年コース』

    匿名ダイアリー「タイムトラベルものの小説でおすすめ教えて」 - カレーなる辛口Javaな加齢日記
  • 上西充子『呪いの言葉の解きかた』 - 紙屋研究所

    昨年ぼくは「ご飯論法」の命名者の一人として流行語大賞をいただいた。「朝ごはんをべましたか?」という問いに、米飯はべていないがパンはべたという事実を隠して「ご飯はべておりません」と答弁する……このタイプのごまかしを安倍政権がやっているのではないか、という欺瞞の告発が形になったものが「ご飯論法」というネーミングであった。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com だがぼくの方の受賞はおまけみたいなもので、実際には、共同受賞した上西充子・法政大教授がこの手法を見抜き、暴いたことがまさに受賞の中心である。 受賞の時に会場の近くのスタバで初めてお会いしたが、その時も、上西はこの論法が従来の霞ヶ関文学による単なる「ごまかし答弁」「あいまい答弁」とはどう違うかを厳密にぼくに語っていた。ぼくのツイッターのタイムラインに上西のツイートが流れてくるが、“リベラルっぽいツイート”に雰囲

    上西充子『呪いの言葉の解きかた』 - 紙屋研究所
  • SFの醍醐味がつまったSFコミック短篇集──『無限大の日々』 - 基本読書

    無限大の日々 作者: 八木ナガハル出版社/メーカー: 駒草出版発売日: 2018/02/28メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る著者八木ナガハルがコミケやコミティアで発表したオリジナルSF漫画を集めたこの一冊。SF物で一巻完結という時点で珍しいが、その中身は漫画という表現形式ならではの壮大なSFアイディア/光景をみせてくれる、SFとしての醍醐味がたんまり詰まった短編集だ。軌道衛星、何種類もの軌道エレベータ、昆虫型の異生物、機械知性に自由意志問題──といったいくつものネタを、守備範囲が海外SF小説メインのハードSF者と自己紹介する著者が調理していくので、それはまあおもしろいわな。 各作品をざっと紹介する 当は絵、ヴィジョン、見せ方をそのまま貼っつけてお見せしたいところだがそれは無理なので全八篇の収録作を順番に紹介していこう。まず最初に収録されているのは、別々の惑星で同じ

    SFの醍醐味がつまったSFコミック短篇集──『無限大の日々』 - 基本読書
  • [スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」] マジで怖いぞ山岳遭難!

    [スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」] マジで怖いぞ山岳遭難!
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    mfluder 2018/02/23