芸者の世界に興味津々な香港紙が、京都で若い芸妓の一日を取材。厳しいお稽古、長時間労働、恋愛事情、お姉さんたちとのシスターフッドについても根掘り葉掘り聞いてみた。 特別な夜のもてなし 日本の芸者には謎めいた魅力がある。芸の師匠が「人間国宝」に認定されたこともあるほど、敬愛を集める存在だ。 しかし、本物の芸者に会うのはそう簡単ではない。京都市のホテル「ダブルツリーbyヒルトン京都東山」のアン・カン総支配人は、芸者を呼ぶ宴席にどれくらい費用がかかるかこう説明する。 「料金は時間単位で、往復のタクシー代を支払わなければなりません。演舞を披露してもらいたい場合は、畳のステージがあり、楽器が備わっているスペースの料金を払わねばならず、すべて込みで数千ドルはかかります」 さらに、芸者を呼ぶ席には入ることすら難しいという問題がある。そうした店やレストランの相当数は、紹介がない限り一見客の入店を断っている。