「クリスチャニティ・トゥデイ」最高インパクト責任者であり、ゴードン・コンウェル神学校非常勤教授のニコール・マッシー・マーティン氏(神学博士)による論考を紹介する。 教会に迷いを感じている人のための対話 「私はいつもイエスを愛しているが、教会は本当に嫌いだ」 私の親愛なる友人の一人が、彼女の離婚期間の特につらい時期にそう言った。彼女の発言は以前にないことではなかった。私の友人が、教会の長老であった夫から受けた肉体的、精神的、感情的な虐待について、教会の指導者たちに訴えたとき、彼女は辱められ、撃たれたと感じた。彼女の夫は決して(その問題に)向き合わなかった。教会の指導者たちは彼女の苦しみを癒すどころか、さらに苦しみを増長させた。教会はもはや信頼できる場所ではないと彼女に感じさせたのだ。 私の友人は「終わって」しまった。 集団脱出 2017年のバーナ・グループの調査は、彼女が唯一の例ではないと結
若者と民主主義との「ディスコネクト」 若年層の民主政治軽視、保守化は世界的な傾向。民主主義の後退は防げないのか? 吉田徹 北海道大学教授 一昨年、世界の注目を集めた論文がある。2人の若い政治学者、ロベルト・ステファン・フォアとヤシャ・モンクが、世界価値観調査というよく知られた意識調査のデータをもとに、民主政治や民主的価値を若者が重視していないことを明かしたからだ(邦訳は『世界』2017年2月号に収録)。 例えば、アメリカやヨーロッパ諸国で「民主的に統治された国に生活することが重要」と答えたのは、1950年代生まれではそれぞれ6割弱いたが、1980年代生まれ(ミレニアル世代)をみると、アメリカでは約3割、ファシズムを経験したヨーロッパでも約4割と低い。また、統治の方法として民主主義が「悪い」もしくは「とても悪い」と答えた若年層は、アメリカでは24%、ヨーロッパでも13%にのぼった(2011年
では、足りない働き手をどうやって補うか。子育て支援により女性が働きやすい職場をつくるのもひとつの方法だ。ただし労働政策研究・研修機構の調査によると、子育て支援の先進国とされるスウェーデンと同じくらい日本でも子育て世代の女性が働けるようになり、さらに定年延長やシニア活用が進み60代の高齢者の大半が働くようになったとしても、労働力減少を補うことはできないとされている。 それなら、外国から「働き手」に来てもらおう、という考え方もある。だがそれも一筋縄ではいかないのだ。 外国人労働者の受け入れについては意見の分かれるテーマであるが、この記事で「受け入れるべきか否か」を論じるつもりもない。その手前にある問題、つまり「そもそも外国人労働者は日本に来てくれるのか」という点について考えてみたい。 近年、日本には外国からの観光客が増えている。外国人が日本を礼賛する書籍やテレビ番組もよく見かける。しかし、それ
山田さんが勤務する国立歴史民俗博物館は、その名の通り国立の博物館なので、大きな常設展を持っている。第1から第6まである展示室のうち、第4展示室が「民俗」をテーマにしたものだ。平成25年3月にリニューアルされたばかりなので、新しい民俗学のありようを示しており、新鮮だ。 形を変えつつ脈々と たとえば、エントランスから入ったところには、「2009年の年末にデパートで販売されていたおせち料理の複製」が展示されている。「デパートのおせち」のどこが民俗学なのか、とこれまでのイメージからするとピンと来ないかもしれない。でも、展示解説によれば、「現代社会における民俗について考える観点から、産業開発や消費文化の影響を受けつつ変貌する民俗」ということだ。今回、山田さんから伺った葬儀の話も、遺影の話も、まさにそういうタイプの民俗学だった。 おせち料理といえば、日本の正月にかかわる伝統であり、それがデパートで売ら
「Android」ユーザーが、「iPhone」を受け入れ始めている。Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏によると、2015年7月から9月の四半期にiPhoneを新規購入した人の30%は、Androidデバイスからの乗り換えユーザーだったという。Cook氏は先週、この傾向が加速していると繰り返し、こう述べた。「前四半期(2015年10月から12月)にAndroidから乗り換えたユーザーの多さに大変驚いた。圧倒的に過去最多だった」 筆者は熱烈なAndroidユーザーであり、乗り換えを考えたことなど一度もなかったが、iPhoneに移る人が多くなっている理由は気になっていた。「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」で初めて採用され、iPhoneがようやくAndroidファブレットと肩を並べることになった大画面が理由なのだろうか。それとも、Androidのソフトウ
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