いま山梨県では、県知事と県内有数の大企業・富士急行の間で信じられないトラブルが発生している。トラブルは法廷闘争にまで及び、昨年12月の一審判決で富士急行が勝訴。すぐさま知事が控訴し、ドロ沼の様相を呈しているのだ。 山梨県庁前にて。「ネットでは『震えて眠れ』と脅迫されたりしますが、県有地問題への取り組みを県民に信任いただいたと解釈したい」 きっかけは’15年にさかのぼる。長崎幸太郎氏(54・現山梨県知事)が語る。 「当時、私は衆議院議員で、かねてから耳にしていた『広大な土地を安い賃料で借りて商売をしている者がいる』という有権者の訴えについて調査に乗り出したところ、山中湖畔の県有地の賃料が『開発前の山林原野』を想定していることがわかりました。高速道路からわずか5分の距離にある別荘地で、近くにゴルフ場があり、県がお金を投じて道路も生活インフラも整備しているのに、山奥にあるスキー場『ふじてんスノー