「沖縄でカカオ栽培は不可能」。そんな常識を覆した人がいます。「OKINAWA CACAO」では、地域の特産品を使ったチョコレートづくりとカカオ栽培に挑んでいます。やんばるの恵みが詰まったオリジナルチョコレートを通じた地域づくりについて話を伺いました。 チョコレートを、やんばるの“誇り”に 那覇空港から車で北へ2時間弱。「やんばる」と呼ばれる沖縄本島の北部に位置する大宜味村(おおぎみそん)は、緑濃く深い山々と美(ちゅ)ら海に面する、のんびりとした農村だ。シークヮーサーの生産量は県内一を誇り、やんばるの自然に惹かれ、陶芸や木工などをする工芸作家たちも多く移住している。そんなのどかな村の、さらに奥まった場所に、オシャレなチョコレートショップ「OKINAWA CACAO」がある。 店に入ると、カカオの芳しい香りに気分が高揚する。カウンターにはシナモンの一種のカラキ、シークヮーサー、月桃、泡盛といっ