カナダで大麻の小売販売が合法化されて以降、大麻中毒で病院の救急外来を受診した高齢者の数が3倍に増加した。医学誌「米医師会紀要(JAMA)」に20日掲載された論文から明らかになった。 カナダ中東部オンタリオ州の65歳以上の高齢者を対象に、2300件以上の大麻中毒による救急外来を分析したところ、同国で乾燥大麻や食用大麻の販売が合法化されて以降、それ以前に比べて受診者数が大幅に増加したことが示された。大麻中毒による救急外来の受診者数は、カナダが2018年に乾燥大麻の販売を合法化してから14カ月間で2倍に増加。2020年に食用大麻の販売が合法化されてから2年間で3倍に膨らんだ。 研究者は、高齢者は他の薬を服用している場合が多いため、薬物が相互作用を及ぼす可能性が高く、大麻中毒になる危険性も高くなると説明。大麻製品の入手のしやすさや誤飲が救急外来の増加につながっているのではないかと指摘している。 今