これから書くことはアメリカの歴史上、最大級と言われる人種間暴力、1921年にオクラホマ州で起きた「タルサ暴動」について。 “虐殺”とも呼ばれる事件だから、ハッピーな内容ではないのでそのつもりで。 でもまずは、人種差別が空気のように当たり前だった当時の時代背景を知っておこう。 日露戦争が始まった1904年のころ、アメリカの南部では白人が黒人をリンチして殺してしまうことは珍しくなかった。 たとえばAFPの記事(2015年2月12日)によると、白人を殺害したと思われた黒人男性ルーサー・ホルバートは妻とみられる黒人女性一緒に大勢の白人からこんな私刑を受けた。 2人は木に縛り付けられて指を切断され、暴漢たちはその指を配った。ホルバートは耳も切り落とされ、頭蓋骨が砕けるまで殴打された。さらに暴漢たちは大きなコルク栓抜きで2人の体に穴を開け、肉の塊を取り出したという。 黒人リンチで4000人犠牲、米南部