退任した森下俊三氏に代わるNHKの新しい経営委員長に、野村ホールディングス名誉顧問の古賀信行氏が就任しました。経営委員会は、NHKの経営方針や執行部の長である会長を任免する最高意思決定機関です。古賀氏には、公共放送の自主自律を保った運営ができるのか鋭く問われています。 森下氏の不法行為を認定 というのも、前任の森下氏は、放送番組は「何人からも干渉され、又は規律されることがない」と定めた放送法3条や、経営委員が個別の放送番組の編集に介入することを禁じた同法32条違反を指摘されながら、反省もなく去ったからです。 2018年、経営委員会は、かんぽ生命保険の不正販売を告発したNHKの「クローズアップ現代+」をめぐって上田良一会長(当時)を「厳重注意」し、続編を延期させました。当時、経営委員長代行だった森下氏は、日本郵政グループからの抗議に迎合し、経営委員会で「番組は極めて稚拙」などと攻撃、処分を主