全米のコロナ感染者82万人、死者4.2万人。 全米パンデミックのエピセンター(爆心地)であるニューヨーク市に限ると、感染者14万人、死者1.5万人(いずれも2020年4月22日付)。 ニューヨーク市で初の感染者が出たのは3月1日だった。1人目はイランから帰国した医療従事者、2人目はニューヨーク市に隣接するウエストチェスター郡に住み、マンハッタンに通勤する弁護士だ。以後、感染は市内全域に驚異的なスピードで広がった。日々発表される感染者と死者の数を見るのが怖いほどだった。 4月に入り、ニューヨークの1日の死者数が400人、500人と増えていく中、メディアが「全国的に感染者と死者に黒人の率が高い」と報じ始めた。ニューヨーク・タイムズは、イリノイ州(シカゴを含む)とミシガン州(デトロイトを含む)の黒人人口比率は共に14〜15%でありながら、感染者の30%前後、死者の40%前後を占めていると報じた。