「金正日将軍様のおかげで獲得できました」。朝鮮学校では、子供たちのためと自治体が支給する補助金をこう説明してきたという。学校を裏で運営する在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)直轄組織元幹部らの証言からは、補助金が朝鮮総連に流用され、保護者の負担軽減につながらず、資金の徴収が強化されてきた実態が浮かぶ。朝鮮総連と学校が一体となった運営を見過ごしてきた行政側の責任が問われている。(桜井紀雄)「確実なカネ」 「毎年、口座に確実に振り込まれる一番信用できるまとまったカネ」 朝鮮総連直轄組織「教育会」元幹部は、自治体からの補助金を朝鮮総連側が、そうみなしてきたと証言する。そのため「急ぎで必要だから」と数千万円単位での安易な流用が行われてきたという。 流用した資金はすぐに返還されることが多かったが、返されないケースもあった。放置すれば、流用が明るみに出る。埋め合わせに使われたのが「学校のために」と在日朝鮮