海水面上に現れた淡水と陸地塊に関する最古のものと考えられる証拠から、地球の水循環は、少なくとも40億年前には始まっていた可能性があることを報告する論文が、Nature Gescienceに掲載される。 地球上の水は、水循環というシステムの中で、蒸発や降水などの過程を通して、陸地、海洋、大気の間を移動している。地球史の初期には、淡水の利用可能性と水循環の開始が、初期生命の発達に必要な環境に寄与していた可能性がある。しかし、水循環がいつ始まったかはよく分かっていない。 今回、Hamed Gamaleldienらは、西オーストラリアのジャックヒルズで得られた鉱物で、32~42億年前に地球の初期の大陸塊を構成していた岩石の中で形成されたジルコンの酸素組成を測定した。これらのジルコンの酸素同位体組成の分析の際に、Gamaleldienらは、高温の溶けた岩石が形成時に水と接して成長した証拠が保存されて