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  • 【速報】中国、月探査機「嫦娥6号」による月着陸に成功したと発表

    中国国家航天局(CNSA)は2024年6月2日、CNSAの月探査機「嫦娥6号(Chang’e 6)」が月着陸に成功したと発表しました。【最終更新:2024年6月2日8時台】 【▲ 参考画像:打ち上げ準備中の月探査機「嫦娥6号」(Credit: CASC/CAST)】 嫦娥6号はCNSAによる月探査ミッションの無人探査機です。地球からは直接見ることができない月の裏側に着陸し、約2kgのサンプルを採取して地球へ持ち帰るサンプルリターンを目的としています。日時間2024年5月3日に海南省の文昌衛星発射センターから「長征5号」ロケットで打ち上げられた嫦娥6号は、5日後の日時間2024年5月8日に月周回軌道へ投入されました。 CNSAによると、嫦娥6号を構成する周回機・着陸機・上昇機・帰還機のうち、上昇機を載せた着陸機が2024年5月30日に周回機から分離。日時間2024年6月2日7時9分に降

    【速報】中国、月探査機「嫦娥6号」による月着陸に成功したと発表
  • JAXA金星探査機「あかつき」通信途絶 2015年12月から金星を周回中

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年5月29日、2015年から金星を周回しているJAXAの金星探査機「あかつき」との通信が途絶していることを明らかにしました。【最終更新:2024年5月30日11時台】 【▲ 金星周回軌道投入に再挑戦する金星探査機「あかつき」の想像図(Credit: JAXA)】 JAXA宇宙科学研究所(ISAS)によると、2024年4月末の運用にて「姿勢維持の精度が高くない制御モードが長く続いた」ことをきっかけに「あかつき」との通信が確立できなくなりました。対策が行われたものの5月29日時点で通信は回復しておらず、復旧運用が続けられています。定常運用を終えた「あかつき」は2018年4月から後期運用に入っていて、今後の対応についてISASはその点も踏まえて検討しているとしており、JAXAとしての方針が決定次第発表するということです。 2010年5月21日(日時間・

    JAXA金星探査機「あかつき」通信途絶 2015年12月から金星を周回中
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/31
    「「あかつき」の設計寿命は4年半とされており、すでにその期間を大幅に超えてミッションが継続されて」きた。今後の対応は現在検討中。「「あかつき」は金星の大気に関する重要な知見をもたらしました」
  • 「エディアカラ紀」の地磁気は弱かった 生物が大型化した理由の可能性

    約6億年前の「エディアカラ紀(エディアカラン)」は、目に見える大きさの多細胞生物が発見されている最も古い時代として注目されています。しかし、なぜエディアカラ紀に生物の身体が複雑化・大型化したのか、その理由はよく分かっていません。 ロチェスター大学のWentao Huang氏などの研究チームは、エディアカラ紀の「地磁気」の強さを調査しました。その結果、エディアカラ紀の約2600万年の間、地磁気の強さは現在の10分の1以下、最小で約30分の1というかなり低い水準だったことが判明しました。詳しくは後述しますが、この出来事は最終的に海水中の酸素濃度を増加させ、生物の進化を促した可能性があります。 【▲ 図1: 今回の研究により、エディアカラ紀の地球は地磁気が極端に弱かった可能性が示されました。当時の生物にとって、オーロラは極地以外でも見られる、日常的な現象であったかもしれません。(Credit:U

    「エディアカラ紀」の地磁気は弱かった 生物が大型化した理由の可能性
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/30
    鉱物のSCP(単結晶古強度)を測定。風化や変質の影響を受けないが非常に小さい結晶を調べる必要があり技術革新により測定できるようになった/地磁気が弱いと水素が逃げて酸素が増える
  • 北朝鮮、軍事偵察衛星の打ち上げに失敗と発表 発射から数分で爆発か

    朝鮮中央通信は2024年5月27日付で、北朝鮮の国家航空宇宙技術総局の発表として、軍事偵察衛星「マンリギョン(万里鏡)1-1号」を搭載した新型ロケットの打ち上げに失敗したと報じました。【最終更新:2024年5月28日11時台】 発表によると、衛星を搭載したロケットは2024年5月27日に北朝鮮の西海(ソヘ)衛星発射場から発射されたものの、1段目の飛行中に爆発して打ち上げは失敗しました。事故の原因は「新しく開発した液体酸素+石油エンジンの作動の信頼性」にあると初歩的な結論が下されており、原因になり得る他の問題点も審議されると報じられています。 今回の打ち上げに先立ち、北朝鮮は日時間2024年5月27日0時~2024年6月4日0時の間に人工衛星の打ち上げを行うと海上保安庁に対して通報しており、黄海と太平洋のルソン島(フィリピン)東方に予告落下区域が設定されていました。北朝鮮が衛星の打ち上げ期

    北朝鮮、軍事偵察衛星の打ち上げに失敗と発表 発射から数分で爆発か
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    sakstyle 2024/05/28
    2023年に打ち上げれれた「チョンリマ(千里馬)1型」ロケットは、ヒドラジンと四酸化二窒素と推定されており、今回は別の新たなロケットが開発された可能性
  • 地上から観測困難な“光”を捉える宇宙望遠鏡は実現可能? 10万機以上の小型衛星を活用する斬新な計画

    宇宙空間内の放射源天体から届けられる光(電磁波)のなかで、地上の天文台では観測が困難な周波数帯の“光”が存在するのをご存じでしょうか。 周波数が15MHz以下の低周波電波(※1)は約50〜1000km上空の「電離層(電離圏)」によって遮られることがあるため、地上の天文台では受信することが困難です。この低周波電波を観測するための宇宙望遠鏡の「集合体」を配備する構想「GO-LoW(Great Observatory for Long Wavelengths)」が、マサチューセッツ工科大学(MIT)ヘイスタック観測所のMary Knappさんが率いる研究グループによって提案されています。 ※1…天文学で低周波電波(Low Frequency Radio)という用語が使われるが、周波数の範囲は明確に定められていない 関連記事 ・観測史上最強のガンマ線バースト「GRB 221009A」は地球の電離圏

    地上から観測困難な“光”を捉える宇宙望遠鏡は実現可能? 10万機以上の小型衛星を活用する斬新な計画
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/24
    太陽と地球のラグランジュ点に10万機以上の小型衛星コンステレーションによる宇宙望遠鏡構想「GO-LoW」電離層で遮られる低周波電波を観測し、系外惑星の磁場などを探る
  • 木星の手前を横切っていく物体の正体は? NASA探査機ジュノーが撮影

    こちらはアメリカ航空宇宙局(NASA)の木星探査機「Juno(ジュノー)」に搭載されている可視光カメラ「JunoCam(ジュノーカム)」を使って撮影された木星の姿です。2024年3月7日に実施された59回目の木星フライバイ(近接通過)「PJ59(Perijove 59)」の最中に取得された2つの画像が並べられています。 実はこの画像には、木星の手前を横切っていく“ある物体”が写り込んでいます。解像度の都合により掲載した画像では見つけづらいかもしれませんが、どこに写っているのかわかりますでしょうか? 【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)の木星探査機「ジュノー」の可視光カメラ「JunoCam」で撮影された木星。2024年3月7日に取得されたデータをもとに市民科学者のGerald Eichstädtさんが作成(Credit: Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/M

    木星の手前を横切っていく物体の正体は? NASA探査機ジュノーが撮影
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/24
    一般公開されているジュノーの撮影画像を用いたシチズンサイエンスの例
  • ESAとNASAが火星探査車「ロザリンド・フランクリン」の協力拡大で合意 2028年打ち上げ予定

    欧州宇宙機関(ESA)とアメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年5月16日付で、ESAの火星探査計画「ExoMars(エクソマーズ)」における火星探査車「Rosalind Franklin(ロザリンド・フランクリン)」のミッションに関する覚書に署名したことを発表しました。【最終更新:2024年5月21日11時台】 【▲ 火星表面で探査を行う欧州宇宙機関(ESA)の火星探査車「ロザリンド・フランクリン」の想像図(Credit: ESA/Mlabspace)】ロザリンド・フランクリンはかつて火星に存在していた、あるいは今も存在するかもしれない生命の痕跡の探索を目的として開発された探査車です。放射線やきびしい温度環境から保護されているとみられる地下2mからサンプルを採取するためのドリルをはじめ、ラマン分光装置、赤外線ハイパースペクトルカメラ、有機分子分析装置などが搭載されています。着陸目標地点

    ESAとNASAが火星探査車「ロザリンド・フランクリン」の協力拡大で合意 2028年打ち上げ予定
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/23
    「もともとエクソマーズはESAとNASAが共同で取り組む予定だったものの、NASAが脱退した後にロシアとの共同体制で進められてきた」
  • 翼幅世界最大の航空機「ロック」と搭載される超音速航空機「タロンA」

    こちらはアメリカの民間企業Stratolaunch(ストラトローンチ)が開発した空中発射母機「Roc(ロック)」です。翼幅は世界最大の約117mで、ジャンボジェットの愛称で知られる「Boeing 747」のエンジンを6機搭載しています。 【▲ 翼幅約117mの空中発射母機「ロック」。中央翼の下部には超音速航空機「タロンA」の試験機が搭載されている(Credit:Stratolaunch )】 ロケットや航空機などの空中発射を目的に開発されたロックは約250tのペイロードを中央翼の下部に搭載することが可能です。初飛行は2019年4月13日で、2024年5月の時点で合計14回の飛行を実施しています。直近の飛行は2024年3月9日で、ストラトローンチが開発中の再利用可能な超音速航空機「Talon-A(タロンA)」最初の機体「TA-1」による動力飛行試験が行われました。 【▲ 超音速航空機「タロン

    翼幅世界最大の航空機「ロック」と搭載される超音速航空機「タロンA」
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/18
    ストラトローンチ社。https://spacenews.com/stratolaunch-performs-first-powered-talon-flight/ に動画あり。3月9日にタロンAに最初に飛行試験を実施した。今年後半に2度目の飛行試験を予定。
  • 表面全体がマグマで覆われた惑星の候補「TOI-6713.01」を発見

    ある天体の近くを別の天体が公転している場合、潮汐力によって内部が加熱されて地質活動が活発になることがあります。その一例が木星の衛星「イオ」です。イオはほぼ常に複数の火山が噴火しているほど地質活動が活発です。 カリフォルニア大学リバーサイド校のStephen R. Kane氏などの研究チームは、地球から約66光年離れた恒星「HD 104067」について、NASA(アメリカ航空宇宙局)が打ち上げた宇宙望遠鏡「TESS」による観測データを分析しました。その結果、これまで見逃されていた3個目の惑星の候補を発見しました。 今回見つかった惑星候補「TOI-6713.01」は、他の惑星からの潮汐力によって表面温度が最大約2400℃に加熱され、全体がマグマで覆われているかもしれません。近くで見れば、まるで『スター・ウォーズ』に登場する惑星「ムスタファー」のように見えるでしょう。それだけでなく、近い将来、T

    表面全体がマグマで覆われた惑星の候補「TOI-6713.01」を発見
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    sakstyle 2024/05/17
    TESSによる観測データから。惑星間の距離が近く潮汐加熱で表面が2373℃に達する。恒星表面よりも温度が高く赤外線を放射している可能性。TESSでは観測できないが、そう、JWSTならね
  • パキスタンの超小型衛星が月を撮影 中国月探査機「嫦娥6号」から分離に成功

    中国国家航天局(CNSA)とパキスタン宇宙技術研究所(IST)は2024年5月10日付で、CNSAの月探査機「嫦娥6号(Chang’e 6)」に搭載されて月周回軌道まで運ばれたパキスタンの超小型衛星「ICUBE-Q」が撮影した画像を公開しました。【最終更新:2024年5月13日15時台】 【▲ パキスタンの超小型衛星「ICUBE-Q」のカメラで日時間2024年5月8日20時56分に撮影された画像。中央左側に月が写っている(Credit: CNSA, IST)】 こちらが公開された画像の1つです。CNSAによると、嫦娥6号から分離したICUBE-Qのカメラを使って日時間2024年5月8日20時56分に撮影されました。中央左側に月が写っています。 嫦娥6号はCNSAによる月探査ミッションの無人探査機で、地球からは直接見ることができない月の裏側に着陸し、約2kgのサンプルを採取して地球へ持ち

    パキスタンの超小型衛星が月を撮影 中国月探査機「嫦娥6号」から分離に成功
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/17
    パキスタンも衛星作ってるのか。まあ、隣が宇宙大国だしな。中国の探査機にパキスタンの衛星が相乗りしてるのはよく分かるが、ヨーロッパ各国の衛星も結構相乗りしてんだな
  • 日欧の水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」探査機の推進システムで問題発生

    欧州宇宙機関(ESA)は2024年5月15日付で、ESAと宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水星探査ミッション「BepiColombo」(ベピ・コロンボ、ベピコロンボ)の探査機で推進システムに問題が発生していることを明らかにしました。【最終更新:2024年5月16日12時台】 【▲ 水星に接近する日欧の水星探査ミッション「BepiColombo(ベピ・コロンボ)」探査機の想像図(Credit: spacecraft: ESA/ATG medialab; Mercury: NASA/JPL)】 BepiColomboは日の水星磁気圏探査機「Mercury Magnetospheric Orbiter(MMO、みお)」と欧州の水星表面探査機「Mercury Planetary Orbiter(MPO)」の2機による水星探査ミッションです。ここに両探査機の水星周回軌道投入前までの飛行を担当する

    日欧の水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」探査機の推進システムで問題発生
  • 月面基地で宇宙飛行士が健康を保つ方法は「サーカス」が教えてくれる?

    重力が地球の約6分の1であるため、地球と同じようには運動できない「月環境」。米国や中国が独自に月面基地の建設および宇宙飛行士の滞在を計画するなか、月面基地での生活で宇宙飛行士が健康を保つ方法は、思わぬ分野から示唆を与えられるかもしれません。 イタリア・ミラノ大学のAlberto E. Minetti教授が率いる研究グループは、月の低重力環境で健康を維持するために、「ウォール・オブ・デス(死の壁)」と呼ばれるサーカスの曲芸を模した方法を提案しました。地上のようにオートバイの動力を借りなくても、月環境であれば円筒の側面を自力で水平移動できるのだといいます。 【▲ アルテミス計画の一環として建設されるベースキャンプ(拠点)の想像図(Credit: NASA)】■低重力環境が人体に及ぼす影響アメリカ航空宇宙局(NASA)が主導する有人月探査計画「アルテミス」では、月の南極にベースキャンプ(拠点)を

    月面基地で宇宙飛行士が健康を保つ方法は「サーカス」が教えてくれる?
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    sakstyle 2024/05/16
    高負荷な運動のために遠心機を利用する提案。しかし、巨大遠心機は現実的ではない。代替策が「曲芸師がオートバイにまたがって円筒の側壁を走行する「ウォール・オブ・デス」というサーカスの曲芸を応用した方法」
  • 小惑星の衛星「セラム」の年齢は200~300万歳 従来と異なる方法での年齢推定

    太陽系に無数に存在する「小惑星」の年齢を知ることは一般的に困難です。表面のクレーターの密度は年齢推定の大きな手がかりとなりますが、この手法が適用できるのは、探査機による接近観測が行われたほんの一握りの小惑星に限られます。 コーネル大学のColby Merrill氏などの研究チームは、NASA(アメリカ航空宇宙局)の小惑星探査機「ルーシー」が接近観測を行った152830番小惑星「ディンキネシュ」の衛星「セラム」について、力学的なシミュレーションを通じて年齢推定を行いました。その結果、セラムの年齢はわずか200~300万歳であり、相当に若いことが示されました。また、この年齢はクレーターの密度をもとに推定された年齢と一致します。 力学的な年齢推定の手法は望遠鏡などの遠隔的な観測方法に適用できるため、他の小惑星への幅広い適用が期待されます。 【▲ 図1: 主星である小惑星ディンキネシュと、その衛星

    小惑星の衛星「セラム」の年齢は200~300万歳 従来と異なる方法での年齢推定
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    sakstyle 2024/05/14
    小惑星の年齢推定には探査機の接近加速が必要だった。力学的シミュレーションによる推定に成功/ルーシーの探査対象。名前の由来はアウストラロピテクス・アファレンシスの化石の愛称で、この化石と同じくらいの年齢
  • 月の裏側の資源開発に不可欠な電力をわずか3機の人工衛星がワイヤレスで供給するアイディア

    月の裏側での宇宙開発がまた一歩進展する契機になるかもしれません。 モントリオール理工科大学の研究グループは、月の裏側で活動するのに必要な電力を確保する方法として、地球と月とのラグランジュ点(※)のひとつ「L2」に3機の太陽発電衛星(Solar Powered Satellite: SPS)を配備し、月面に設置した受信設備へワイヤレス給電する方法が最適解だとする論文を発表しました。 【▲ 月と地球とのラグランジュ点「L2」に配備した3機の太陽発電衛星(SPS)から月の裏側にワイヤレス給電する仕組みを示した模式図(Credit: Donmez & Kurt(2024))】※…ある天体が別の2つの天体から受ける重力や遠心力と釣り合って、安定できる点のこと。この場合、別の2つの天体は月および地球となり、人工衛星はラグランジュ点近傍の閉じた軌道(ハロー軌道)を周回する。 関連記事 ・まもなく画像公開

    月の裏側の資源開発に不可欠な電力をわずか3機の人工衛星がワイヤレスで供給するアイディア
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/12
    ラグランジュ点に太陽光発電衛星を置き、レーザー光で送電。NASAは月面に送電網を設置する研究をしていたが維持コスト面で難しい。
  • “冥王星のハート” は低速の巨大衝突が起源? 地下に海はないかもしれない

    「冥王星」の表面には、目を引くハート型の地形「トンボー地域」があります。トンボー地域は東西で地形が大きく異なっており、特に西側は「スプートニク平原」と呼ばれる非常に平らな低地となっています。 ベルン大学のHarry A. Ballantyne氏などの研究チームは、スプートニク平原の起源は衝突クレーターではないかと考察し、シミュレーションを実行しました。その結果、直径約730kmの天体が低速で斜めに衝突すると、スプートニク平原に一致する涙形の低地が形成されることが判明しました。一方、このシミュレーションが正しい場合、冥王星の地下には液体の水でできた海がないという、これまでの推定とは異なる内部構造が予想されます。 【▲ 図1: 冥王星に大きな天体が衝突する様子の想像図。今回の研究で、冥王星のハート型の地形の成因として示されました。(Credit: Universität Bern / Illu

    “冥王星のハート” は低速の巨大衝突が起源? 地下に海はないかもしれない
  • 研究史上最古、37億年前の地磁気の証拠を発見 強度は現在並

    地球は固有の強い磁場を持つ天体の1つです。陸上に棲む多くの生物にとって欠かせない存在であるこの「地磁気」は、地球誕生から徐々に強くなっていったと理解されています。ただし、その正確な時期はよくわかっていません。 マサチューセッツ工科大学のClaire I. O. Nichols氏などの研究チームは、グリーンランドから産出した極めて古い岩石を調査し、約37億年前の地球に地磁気が存在した証拠を見つけました。これは最も古い時代の地磁気の証拠です。また、その強度は現在と比べてもそれほど弱くない値であることから、地磁気の形成や、古代の生命がどのように進化し、数を増やしたのかを探る上でも重要な発見となります。 【▲ 図1: 有害な太陽風を遮断する地磁気は、生命と大気の両方にとってシールドの役割を果たします。(Credit: NASA)】 ■「地磁気」は生命と大気の両方に重要 方位磁石が北を向くことからも

    研究史上最古、37億年前の地磁気の証拠を発見 強度は現在並
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    sakstyle 2024/05/12
    グリーンランドイスア。複数の元素の放射性年代測定を比較して過去に高温になっていないことを確かめた上で測定。既に現在並の地磁気があったのは意外な結果。過去に地磁気が弱くなった時期がある可能性も考えられる
  • 地球に似ていても色は違う? 植物が生息する太陽系外惑星の色を予測した研究

    宇宙から地球を見ると、植物に広く覆われた陸地が緑色に見えます。この緑色は植物の光合成を支えるクロロフィル(Chlorophyll、葉緑素)と呼ばれる物質と関係があります。植物の葉などに含まれているクロロフィルは太陽光を吸収する役割を果たしていますが、緑色の光は吸収されにくく、葉から漏れ出た緑色光を私たちの目が捉えることで植物は緑色に見えるのです。 【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙天気観測衛星「DSCOVR(ディスカバー)」の光学観測装置「EPIC」で2024年5月5日に撮影された地球(Credit: NASA EPIC Team)】 しかし、植物のように光合成を行う生物が繁栄している太陽系外惑星も緑色に見えるのかというと、そうとは限らないようです。コーネル大学の博士研究員Lígia Fonseca Coelhoさんを筆頭とする研究チームは、光合成生物が存在する系外惑星の色は地球と

    地球に似ていても色は違う? 植物が生息する太陽系外惑星の色を予測した研究
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    sakstyle 2024/05/11
    “今回の研究ではレッドエッジ以外の波長でもバイオシグネチャーを検出できる可能性が示された” ペール・パープル・ドット
  • 準衛星「カモオアレワ」を生み出したクレーターを特定? 月起源説を後押し

    469219番小惑星「Kamoʻoalewa」(※1)は、見た目上は地球の周囲を公転しているように見える「準衛星(Quasi-satellite)」の1つです。その公転軌道や表面の物質の観測結果は、Kamoʻoalewaが普通の小惑星よりも月に類似していることを示しているため、月の破片である証拠探しが行われています。 清華大学のYifei Jiao氏などの研究チームは、Kamoʻoalewaのような破片が月の表面から飛び出すにはどのような条件が必要かを数値シミュレーションで解析しました。その結果、数百万年前に直径10~20kmのクレーターを作るような天体衝突が、Kamoʻoalewaのような準衛星軌道を持つ小惑星を飛び出させるという解析結果を得ました。この条件に一致するのは「ジョルダーノ・ブルーノ」クレーターだけであるため、このクレーターがKamoʻoalewaの起源である可能性があります

    準衛星「カモオアレワ」を生み出したクレーターを特定? 月起源説を後押し
    sakstyle
    sakstyle 2024/05/07
    「Kamoʻoalewaを生み出した天体衝突が起こったのは数百万年前という、天文学的に見てかなり最近の出来事だったと予想されます」そんな最近
  • 小惑星の軌道を変えるNASAの実験で飛び出した岩が将来火星に衝突するかもしれない

    小惑星の軌道を意図的に変更できるかどうかを検証した、NASA(アメリカ航空宇宙局)の小惑星軌道変更ミッション「DART」では、目標天体となった小惑星の衛星「ディモルフォス」の公転軌道を変更することに成功しました。実験は事前に予測されていない結果ももたらしており、その1つは幅数mの岩がいくつも飛び出したことでした。 NEOCC(地球近傍天体調整センター)のMarco Fenucci氏とINAF(イタリア国立天体物理学研究所)のAlbino Carbognani氏の研究チームは、DARTミッションで飛び出したことが観測された37個の岩の軌道を追跡したところ、そのうち4個が将来的に火星に衝突する可能性があることを突き止めました。この分析結果は、地球や火星に衝突する小さな天体の起源を考察する上で重要となるかもしれません。 【▲ 図1: ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された、ディモルフォスから飛び出

    小惑星の軌道を変えるNASAの実験で飛び出した岩が将来火星に衝突するかもしれない
    sakstyle
    sakstyle 2024/04/26
    DARTで飛び出した岩が火星に「2個は約6000年後に、残り2個は約1万5000年後に衝突する可能性」/この衝突が起きたとき、それが人為的な結果だと認識できる者はいるのだろうか……/ディモルフォスが予想以上に脆かったため
  • 【追記】JAXA月探査機「SLIM」3回目の夜を越すことに成功 着陸成功から3か月

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年4月24日午前(日時間・以下同様)、X(旧Twitter)の小型月着陸実証機「SLIM」プロジェクト公式アカウントにて、SLIMが着陸地点で3回目の越夜(夜を越すこと)に成功したと発表しました。【最終更新:2024年4月24日12時台】 【▲ 3回目の越夜成功後にSLIMの航法カメラで撮影された月面の様子(非圧縮データ)。JAXAがXのSLIM公式アカウントを通して2024年4月26日に公開(Credit: JAXA)】SLIMは2024年1月20日0時20分頃に日の探査機として初めて月面へ軟着陸することに成功しました。ただ、2基搭載されているメインエンジンの1基で着陸直前に生じたトラブルによって想定外の速度や姿勢で接地することになったため、機体は太陽電池を西に向けて逆立ちしたような姿勢で安定しています。 着陸直後に電力を得られなかったSLI

    【追記】JAXA月探査機「SLIM」3回目の夜を越すことに成功 着陸成功から3か月
    sakstyle
    sakstyle 2024/04/25
    「今後は昼夜の温度差が大きな月面の環境で劣化が進む箇所と進みにくい箇所を明らかにするべく、SLIMの状態を詳しく確認していくということです」こけたのがよかったのだろうか?