チキウイテ洞窟で動植物の遺伝的痕跡を探す研究者たち。発掘エリアの汚染を防ぐために防護服を着用している。(PHOTOGRAPH BY DEVLIN GANDY) 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の陰に隠れてあまり目立たなかったが、今年も大きな科学的発見がたくさんあった。2020年が終わろうとしている今、あなたが見逃していたかもしれない重要な発見を振り返ってみよう。 地球最古の物質を発見、なんと太陽誕生より古かった 太陽が誕生する何十億年も前、瀕死の恒星が宇宙にダスト(微粒子)を放出した。ダストの一部はほかの岩石に取り込まれて宇宙を漂い、1969年9月に明るく輝きながら地球に落下した。落下地点がオーストラリアのマーチソン村だったため、マーチソン隕石と呼ばれている。 隕石の中から見つかった非常に古い大きな粒子は、年老いて爆発した星から飛んできたダストだった可能性がある。写真