2003年くらいから,日本でも多くの大学で始まった「MOT(Management of Technology=技術経営)」。米国で始まった教育カリキュラムだが,1980年代以降に,米国メーカーが日本のメーカーに追い付き追い越すために,日本のメーカーが現場で実践していたことを学問として体系化していったカリキュラムも多い。これは,日本の製造業の強さを示すエピソードの1つである。トヨタに代表される日本の製造業の強さは今でも健在だ。 翻って,日本のソフトウエア産業を見てみると「『家内制手工業』にとどまっており,ほかの製造業のように『近代化』されていない」と嘆く声は多い。具体的には,プロジェクトごとに利用する開発ツールや開発プロセス,プロジェクトマネジメント手法などがばらばらで全社的に共有できていない,プロジェクトに関する定量的なデータの収集(定量化)ができていないので品質や生産性の改善につながらな