米ラスベガスで開かれたAI(人工知能)の検証イベントを企画した一人が、旧ツイッター(現X)でAI倫理のトップをつとめていたルマン・チョードリー氏だ。起業家イーロン・マスク氏による買収後のXの混乱は、AIが抱える問題にも通じると言う。AIとの向き合い方についてチョードリー氏に聞いた。 ――なぜ今回のような検証イベントをやったのですか。 「いくつかの理由があるが、まずは企業、政府、NPOが連携して、AIの課題を克服できるということを示したかった。二つ目は、異なるバックグラウンドや技能を持った人が基盤モデルを試し、最新のAI技術について批判的に考えることを学んでほしかった。そして三つ目は、そうしたデータをもとに、企業がどうやって自分たちの基盤モデルを改善できるかについて有益な情報を提供すること。検証イベントを独立した組織が運営することの意義も大きい」 ――オープンAIやグーグルなどのAI企業が検