特別な支援を必要とする子と、学級崩壊の関係 先述の「学級経営研究会」の最終報告には、「『学級がうまく機能しない状況』の分析と対応策」として10ケースが挙げられています。ここでは、その10ケースの中から、とくに「特別な教育的配慮や支援を必要とする子どもがいる事例」を取り上げ、そうした子どもたちも含め、すべての子どもたちが学級で生き生きと生活できる方策を、考えてみようと思います。 同報告書では、その対応策を「教育的配慮が必要かどうかの的確な判断をすること、息の長い取り組みのための体制づくりをすること、一人ひとりの子どもの『違い』を生かす学級づくりをすること」としています。しかし、現在の教室では「『違い』を生かす学級づくりをする」ことが、とても困難であり、その理念が教員をかえって苦しめているように思えます。 1. 特別な支援を必要とする子の増加 学校におけるさまざまな学習活動や生活に困難を感じ、