私が初めて中国の自動車事情を現地で取材したのは1994年だった。それ以前は「日本の自動車メーカーが活動する国の1つ」として関係者から事情を聞く程度だった。足しげく中国へ通うようになったのは99年からであり、その後の12年間でそこそこの取材人脈を築くことができた。 このシリーズでは、一般論ではなく私の目で見た中国自動車論を、日本ではあまり語られることのない事柄を中心に展開してみたい。 GT-Rが好きな理由は「とにかく速いじゃないですか」 「ボクにとって日産GT-Rは、神様のような存在です」と、若い彼はBMW530Liを運転しながら言った。 彼は中国人であり、中国の老舗自動車雑誌「汽車之友」の編集記者である。私は5年ほど前から「汽車之友」にコラムを寄稿しており、その日は北京市郊外にある飛行場を使っての試乗と撮影からの帰路だった。 「GT-Rのどこが好きなの?」 私は彼に尋ねた。 「とにかく速い
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