「国立競技場」(東京・新宿)や「角川武蔵野ミュージアム」(埼玉県所沢市)などの話題作を手掛けてきた隈研吾建築都市設計事務所(東京・港)の隈研吾氏は、指示文を入力するだけで文章や画像を瞬時に生成するAI(人工知能)の登場によって、建築設計者と素人の“境界”が薄れ、「AIを使いこなせば誰でも設計者になれる時代がやって来る」とみる。(聞き手は坂本 曜平=日経クロステック) ――ChatGPTのような対話型AIや、精細なイラストなどを出力する画像生成AIが、建築設計の分野でも使われ始めています。隈さんの事務所では、こうした生成AIを活用していますか。 所員は画像生成AIのMidjourney(ミッドジャーニー)などをよく使っています。クライアントと相談したうえで、セキュリティーの高いプロジェクトでは利用しないように指示していますが、多くのプロジェクトでAIを活用しています。 ――どのような使い方で