静岡県がリニア中央新幹線の着工をあの手この手で妨害している。ジャーナリストの小林一哉さんは「川勝平太知事は政治家として『水面下での駆け引き』ができない。そのため、JR東海のあらゆる提案も拒否するしかない」という――。 【写真6枚】ほとんど水の流れない河原砂漠となった大井川中流域(川根本町) ■リニア問題をとにかく複雑にさせたい川勝知事 静岡県の「水」を巻き込んだリニア議論は、県民ですら理解できないほどこじれにこじれてしまった。 現在は、JR東海が提案した「田代ダム案」(後述)に言い掛かりをつけてストップさせつつ、JR東海が山梨県内で進めようとしているボーリング調査を「山梨県内で出る地下水は静岡県の水だ」と主張して中止させようとしている。 この2つの問題を都合よく絡ませたい静岡県は、「山梨県の調査ボーリング」を田代ダム案とセットにすることまで画策した。 川勝平太知事は「(田代ダム案に待ったを