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ブックマーク / www.nikkei.com (616)

  • 書評『近代天皇制と伝統文化』高木博志著 あらためて構築される歴史 - 日本経済新聞

    「創られた伝統」ということばがある。「伝統」というのは、古くから継続しているものではなく、それをもとに近代の国家があらためて創造したものとする議論である。書を読みながら、この議論がしきりに思い起こされた。たとえば、法隆寺を中心とする飛鳥文化について、歴史の授業では日の最初の仏教文化と習うが、それを「文明の始まり」とする議論は、明治にはじまると著者は説く。ギリシア・ローマから文明が開始するとい

    書評『近代天皇制と伝統文化』高木博志著 あらためて構築される歴史 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/08
    “「伝統文化」の再解釈をテコとして、素朴に受容され、歴史感覚から現状の感情にまで溶け込んでいることがらの起源を解き明かしていく。その矛先は、「郷土愛」を「愛国心」が取り込んでいく営みにまで…”
  • 書評『ケアリング・デモクラシー』ジョアン・C・トロント著 介護・子育ての責任 再分配を - 日本経済新聞

    コロナ禍は、ケア労働の不足を露呈させたと言われている。また、日のように長時間労働が常態化した社会では、子育てや介護といった身近な人たちへのケアを働きながら行うことが困難だと悩む人も多いことだろう。こうしたケアをめぐる社会的困難の解決を市場まかせの「自助努力」や「慈善」に委ねるのではなく、あらゆる人を継続的にケアに参加できるようにする解決策として、書では「ケアリング・デモクラシー」が提唱され

    書評『ケアリング・デモクラシー』ジョアン・C・トロント著 介護・子育ての責任 再分配を - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/08
    “「特権的な無責任」…は、例えば「イクメン」という言葉に顕著である。女性がどれほど育児に携わっても「当たり前」とされるのに対して、男性の育児はもてはやされる”。評:田中東子。
  • 司馬遼太郎の描く源平合戦 玉岡かおる 都人と坂東武者の価値観 - 日本経済新聞

    なぜ今、源義経? といぶかられるだろうが、私自身が歴史小説の書き手であるため、脱稿した後、ふとあの大御所ならばどう書いただろうと気になった。そう、司馬遼太郎大(ヽ)先生ならば。今回私は『さまよえる神剣(けん)』という小説で、三種神器の一つ、草薙剣(くさなぎのつるぎ)を主題にした。源平合戦の最終決戦地壇ノ浦で、入水した幼い安徳天皇とともに失われた、あの剣だ。だが、実は帝も剣も海に沈まず落ち延びた

    司馬遼太郎の描く源平合戦 玉岡かおる 都人と坂東武者の価値観 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/02
    『義経』(文春文庫)。“とりわけ登場人物たちを、京を核に高度な文化を積んだ関西人と、「武の勝負だけですべての価値を律してゆこうとする坂東の田舎びと」の対比でみている点は独特だ。”
  • 書評『大邱の敵産家屋』松井理恵著 多重的な歴史認識への実験 - 日本経済新聞

    韓国人の歴史認識はわかりにくいが、わかろうとする努力は日人に必要だ。ただ、そもそも韓国人ひとりひとりの経験がまったく異なるのだから、「韓国人の歴史認識」なる絶対的なものがひとつだけあるのではない。書は、歴史に対する韓国人の多様で複雑な姿勢と思いとを、ある都市の中の一区画というミクロな視点からきめ細かく描く。舞台は大邱という大都市の三徳洞という区域。碁盤の目のようなこの住宅地は、植民地期に日

    書評『大邱の敵産家屋』松井理恵著 多重的な歴史認識への実験 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/01
    “(韓国の)この住宅地は、植民地期に日本人居住地区として開発され、三笠町と呼ばれた。…1970年代に居住者が集合住宅に移ると、残された日本式家屋つまり「敵産家屋」について議論が起こり、保存も始まった”
  • 講談社選書メチエが30周年 幅広げ、単行本・古典に並べ 活字の海で - 日本経済新聞

    新書より読み応えがあり、学術専門書より手に取りやすい。「選書」にはそんな印象があるが、確たる定義はない。思想や歴史に定評ある講談社選書メチエが創刊30周年を迎え、通算800巻に達した。中間的な位置づけ故にできる試みを次々と打ち出している。800巻目は文化人類学者・中沢新一の『構造の奥』。講義録「カイエ・ソバージュ」シリーズなど選書メチエをけん引してきた一人だ。互盛央・学芸第三出版部長は「功労者

    講談社選書メチエが30周年 幅広げ、単行本・古典に並べ 活字の海で - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/01
    “30周年記念企画として古代ローマ史の大家、本村凌二による「地中海世界の歴史」全8巻の刊行を始めた。『神々のささやく世界』『沈黙する神々の帝国』を皮切りに2025年10月の『人類と文明の変容』で完結予定だ”
  • 書評『トラウマとレジリエンス』ジョージ・A・ボナーノ著 健全な精神 取り戻すスキル - 日本経済新聞

    9.11米国同時多発テロ事件が起きた時、テロ攻撃を体験した人も、惨劇を目の当たりにした市民も必ずPTSDに苦しむだろうといわれた。悲惨な目に遭ったのだから当然と思われていたのだ。だが、PTSDを発症した人は驚くほど少なかった。なぜ多くの人がトラウマにもならず日常生活を取り戻したのか。臨床心理学の教授である著者は、この事実に興味をいだいて調査を始める。9.11のような未曾有(みぞう)の事件だけで

    書評『トラウマとレジリエンス』ジョージ・A・ボナーノ著 健全な精神 取り戻すスキル - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/01
    “(トラウマへの対処法は)たとえば楽観性、自信、チャレンジ志向といった心の持ち方、さらに「何が問題なのか」「自分には何ができるか」といった状況評価”などだという。評:奥野修司。白揚社。
  • 書評『翻訳とパラテクスト』阿部賢一著 小言語が生き 発展した過程 - 日本経済新聞

    チェコ文学の専門家による画期的な翻訳論である。日では翻訳について論じるとなると、名訳だとか、誤訳があるとか、とかく良し悪しの吟味が問題となるものだが、書の関心はそこにはない。チェコという小民族の文化歴史的状況に即して、翻訳がどのような役割を果たしてきたかを分析し、翻訳という困難な営みを顕揚することが目的だという。書の前提となる重要な概念が2つある。一つは「文化」。これはフランスの社

    書評『翻訳とパラテクスト』阿部賢一著 小言語が生き 発展した過程 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/06/01
    「チェコ語のような小言語は文化資本の蓄積が小さく、…ドイツ語のような文化資本の大きい言語にいかに対峙したのか」。パラテクスト(序文、注、あとがきなど)も「翻訳にとって非常に重要」。評:沼野充義。
  • 書評『海と路地のリズム、女たち』松井梓著 モザンビーク 他者への寛容 - 日本経済新聞

    アフリカの南東部に位置するモザンビーク。中でもモザンビーク島は、インド洋交易の港として古くから栄え、1498年にヴァスコ・ダ・ガマが辿(たど)り着いてからは、ポルトガル領東アフリカの中心拠点として栄華を極めた。ポルトガル、アラブ、インドの影響を受けた特異性が理由で世界文化遺産にも登録されている。今では時間も現金も、漁業を中心にゆっくり回る。文化人類学者の著者は、この島で暮らす女性たちの「近所づ

    書評『海と路地のリズム、女たち』松井梓著 モザンビーク 他者への寛容 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/25
    「彼らのライフスタイルは、都市的漁村というべきものだ。…諦めやいい加減さ、受け流して放っておくこと。それこそ他者に対する寛容ではないか、と著者は結論づける」。評:星野博美。春風社。
  • 英語の学び やさしい単語をタネに、背景にある文化理解 現代英語基礎語辞典 杉田敏さん(あとがきのあと) - 日本経済新聞

    「Hello, everybody. 杉田敏です」おなじみの挨拶で始まるNHKラジオ講座「やさしいビジネス英語」などの講師を長年務めた。今も現代英語の学習書、英語文化の概説書を次々と手掛ける。最新刊は4文字までの短い基礎語が持つ深い意味の世界を探る趣向。「辞典」と銘打つが「読み物として楽しめるように工夫した」。確かに見出し語は簡単。でも、続く語句説明は学校の授業で習わないような内容が盛りだく

    英語の学び やさしい単語をタネに、背景にある文化理解 現代英語基礎語辞典 杉田敏さん(あとがきのあと) - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/25
    “4文字までの短い基礎語が持つ深い意味の世界を探る趣向。…「pen」には囲いの意味もあり、…野球用語の「bullpen(ブルペン)」も、筆記用具ではなく囲いの語源を知っていれば理解しやすい”
  • 『啓蒙の弁証法』の視座 細見和之 現代の「野蛮」に通ずる問い - 日本経済新聞

    コロナ禍もようやく落ち着いてきたかと思われた2022年2月24日、ロシアウクライナ侵攻が不意打ちのようにはじまった。私は研究室でその情報をパソコンで追い続けている状態になった。授業を終えた休憩時間のあいだもずっとパソコンに向かい、また授業に出かけるという連続で、ひどく消耗してしまったし、今でもそうだ。生物と呼ぶのも非生物と呼ぶのも難しいうえに、電子顕微鏡でしか確認できないウイルスよりも、はっ

    『啓蒙の弁証法』の視座 細見和之 現代の「野蛮」に通ずる問い - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/25
    “「何故に人類は、真に人間的な状態に踏み入っていく代りに、一種の新しい野蛮状態へ落ち込んでいくのか」――それがこの著作(アドルノ&ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』)の中心的な問い”
  • 戦前の少女小説復刊相次ぐ 常識に反発、奮闘に共感 活字の海で - 日本経済新聞

    絶版となった戦前の少女小説の復刊が相次いでいる。現在では忘れられてしまった作品の中から、現代にも通用する良作を掘り起こそうという動きが強まっている。「誰からも離れて、たった一、山の頂きに咲いている桜の花のような女になろう」――。森田たまの『石狩少女(おとめ)』(ちくま文庫)は明治時代の北海道に暮らす多感な文学少女、悠紀子が主人公だ。「平凡にお嫁にいって、平凡に人として一生を終るべき人じゃ

    戦前の少女小説復刊相次ぐ 常識に反発、奮闘に共感 活字の海で - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/18
    “斎藤美奈子さんは「まだ大人の世界に属していない少女が、硬直した社会の常識に蹴りを入れて、風穴を開ける。それが少女小説の核心だ。『型にはまるな』という信号を隠し持つ作品は、長く読み継がれる」と指摘”
  • 書評『遊園地と都市文学』坪野圭介著 米古典にみる開かれた楽園 - 日本経済新聞

    ロサンゼルスの黒人居住区を車で走っていたとき、移動遊園地に出くわしたことがある。荒廃や貧困といった言葉で語られがちなこの場所の空き地で、大型の遊具が回転し、子どもたちがはしゃぎ回り、大人たちも笑顔を浮かべていた。このノスタルジックで非現実的な光景が、目に焼き付いて離れない。アメリカの夢とは、こういうささやかで儚(はかな)い、人工的な地上の楽園のことなのではないか。だから、アメリカ合衆国における遊

    書評『遊園地と都市文学』坪野圭介著 米古典にみる開かれた楽園 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/18
    「たとえば著者はこう述べる。観覧車とは、円形にされたアメリカのエッフェル塔ではないか。…ヨーロッパの都市は本質的にブルジョワのものだった。だが…アメリカの都市では、より様々な人々が交じり合う」
  • 武器化する経済 ヘンリー・ファレル、アブラハム・ニューマン著 カネ・モノ・情報、米支配力の源 - 日本経済新聞

    書は、国際社会における米国の「パワー」の源を、「開かれた市場」の背後に存在する目に見えない権力という視点から分析した意欲作である。近年、米国は、軍事力や経済力といった見かけ上のパワーでは相対的な地位を低下させている。それでも米国は、金融、情報通信、知的財産など、グローバル経済を支える地下の機械装置に圧倒的支配力を持つことで世界の超大国として君臨し続けている。グローバル社会では、サプライチェー

    武器化する経済 ヘンリー・ファレル、アブラハム・ニューマン著 カネ・モノ・情報、米支配力の源 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/11
    「米国は、金融、情報通信、知的財産など、グローバル経済を支える地下の機械装置に圧倒的支配力を持つ…。その結果、グローバル化が進むほど、米国の支配力がむしろ強まった」。評:福田慎一。
  • 仕事と人間(上・下) ヤン・ルカセン著 労働の人類史、公平社会問う - 日本経済新聞

    人間は、どのように働いてきたのか? 書は、どの時代の人にも切実な問いである「労働」の人類史をたどる大著だ。冒頭、著者は他者のために働く人びとを搾取の犠牲者だとか、創造力も発想力もない退屈な人間とみなす見方に疑問を呈する。それは、起業家を英雄視し、自由時間に消費生活を謳歌することを賛美する風潮への懐疑だ。「労働のない楽園はこれまでもこれからも存在しない」労働史を専門とする著者が引く研究は多岐

    仕事と人間(上・下) ヤン・ルカセン著 労働の人類史、公平社会問う - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/11
    “待遇改善を求める世界初のストライキは、紀元前12世紀、古代エジプトに遡る。賃金労働は、紀元前2000年ごろから最初の兆しがみられ…。「奴隷」が賃金をもらい、財産保有を認められる時代もあった"
  • 三井大坂両替店 萬代悠著 近世日本の信用調査を解明 - 日本経済新聞

    三井大坂両替店は、後に三井財閥を構築した近世日の豪商、三井家の主要な事業の一つであった。著者は、三井大坂両替店の経営の実態、およびそれと諸制度との関連について論じている。書は、三井家および大坂両替店の事業の概要とバックグラウンドを記述した前半の第1〜2章、および金融事業の基盤となる信用調査の実態を解明した後半の第3〜5章から構成されている。前半では、近世経済史に関する幅広い文献に依拠しつつ

    三井大坂両替店 萬代悠著 近世日本の信用調査を解明 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/04
    「信用調査は担保物件だけでなく潜在的融資先の家計状態、人柄にも及んだ。担保物件の評価は綿密であり、不動産の場合、そこから得られる収益のほか、収益に影響する立地場所のさまざまな属性が調査された」
  • 21世紀の戦争と政治 エミール・シンプソン著 戦闘の意味を左右する観衆 - 日本経済新聞

    書はアフガニスタン紛争に参加した元英国軍人が、19世紀の軍事研究家、クラウゼヴィッツの至言を通じて、現代戦争質に迫ったものだ。クラウゼヴィッツが戦争を哲学的に考察した『戦争論』は不朽の名作であり、多くの研究者がそれを解釈しようと試みてきた。特に「戦争とは他の手段を用いた政策の延長である」という有名な言葉は、戦争における政治と軍事の関係を端的に表したもので、政治が主で、軍事が従といった、伝統

    21世紀の戦争と政治 エミール・シンプソン著 戦闘の意味を左右する観衆 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/04
    “今や世界中の武力行使の様子が個人単位で撮影され、それがネットを通じて世界中に発信されるようになった。そうなると考慮する必要があるのは、著者が「戦略オーディエンス」と呼ぶ国内外の目だ”。評:小谷賢。
  • 実存主義者のカフェにて サラ・ベイクウェル著 哲学は普遍の真理か人生か - 日本経済新聞

    哲学をしていると言うと「人生について考えてるんですね」と言われることがある。この問いは半分正しくて、半分は間違っている。もちろん哲学者は人生について考えている。しかし、単に人生経験から思考し、語っているだけではない。一人の人間が百年程度の人生経験で分かることなど、たかが知れているからだ。だから哲学は、人生について語るのではなく「真理」について語るのだと主張する。たまたま生まれたこの場所、この時

    実存主義者のカフェにて サラ・ベイクウェル著 哲学は普遍の真理か人生か - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/04
    “人生と真理が混じり合う場所、たった一人のかけがえのない自分の心と、あらゆる人々のための冷静な視線、その緊張関係こそが哲学という「人間の知」を耕してきたのである”。評:下西風澄。
  • ソクラテスからSNS ヤコブ・ムシャンガマ著 「言論の自由」闘いの人類史 - 日本経済新聞

    言論の自由の法的・政治的意義を説く著作や、特定の国や地域での言論の自由をめぐる闘いを記述する著作は無数にあるが、人類の文明の始まりにまで遡って、自由に語ろうとする人たちとそれを規制し、エントロピーを制御しようとする勢力の間の、現代に至るまで形を変えながら続く闘いを、人類の発展史として描き出す書の試みは画期的だ。巨視的に言論の自由の全史が示されることで、通常気づきにくい様々な問題が見えてくる。

    ソクラテスからSNS ヤコブ・ムシャンガマ著 「言論の自由」闘いの人類史 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/05/04
    「ワイマール共和制がナチスの暴力的言論を法的に封じ込めようとして、かえってナチスをヒーローにし、ナチス政権成立後は、反ナチスを意図した制度がナチスの全体主義体制の構築に利用された例を引きながら…」
  • 核のプロパガンダ 暮沢剛巳著 原子力 展示で考える文化史 - 日本経済新聞

    キュレーション(展示企画)の視点に立った原子力文化史である。政府や電力会社による「原子力発電」広報についての論文、それに対抗する「反原発」デモなどの市民運動研究も決して少なくはない。ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下、チェルノブイリやフクシマの原発事故は、定番の論題だ。原子爆弾と原子力発電が表裏一体の案件であることも言わずもがなである。いま「原子力」についてオリジナリティのある記述をすることの難易

    核のプロパガンダ 暮沢剛巳著 原子力 展示で考える文化史 - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/04/27
    “未来を志向するテクノロジーの博物館はまず「事故の博物館」であるべきだ。しかし、…1950年代の日本各地で新聞社が主催した原子力平和利用博覧会でも核兵器や環境破壊など「事故」の暗部は完全に隠蔽されていた”
  • 避けられる戦争 ケビン・ラッド著 管理された米中冷戦の勧め? - 日本経済新聞

    著者は中国通職業外交官であり、元オーストラリア首相・外相(労働党政権)であり、習近平研究でオクスフォード大学から博士学位を取得した。現在駐米オーストラリア大使である。中国と米中関係を語るなら、著者こそまさに政治、外交、学問の三拍子そろった最適の人物である。評者から見ても、著者の中国理解および米中関係に関する記述は、些細(ささい)な間違いはあれども、全体として首肯できる。著者はまさにプロのチャイ

    避けられる戦争 ケビン・ラッド著 管理された米中冷戦の勧め? - 日本経済新聞
    hharunaga
    hharunaga 2024/04/27
    “米中は「相互確証誤解」の状態にある。著者は衝突コースに進む5つのシナリオを提起し、警告を発している。…米中対立の処方箋として…三本柱の「管理された戦略的競争関係」を提唱している”。評:松田康博。